もう少し長い期間で見ると、eBayの株価は2023年初頭につけた40ドル台から、現在の63ドルという水準まで約60%上昇している。その理由は以下の通りである。
・株価売上高倍率が2022年の2.2倍から現在の3.2倍まで43%上昇
・収益がこの期間に98億ドル(約1兆4700億円)から103億ドル(約1兆5500億円)に約5%増加
・自社株買いに70億ドル(約1兆500億円)を投じ、株式総数が7%減少
直近の業績動向
eBayの最近の収益成長は、自動車部品やアクセサリー、コレクターグッズ、ハンドバッグ、リファービッシュ製品、高級ファッションなどの重点カテゴリーの成長によって牽引されている。eBayが先月発表した第3四半期決算では、収益と利益がそれぞれ市場予想をわずかに上回った。しかし、第4四半期の業績見通しは市場予想を下回ったことから、株価の重荷となっている。同社は、AIによるパーソナライズされたレコメンデーションを提供することに注力しており、収益力の強化を目指している。自動車部品やアクセサリーなど特定のカテゴリーへ特化するという戦略は上手くいっているようだ。
また、同社は今年初めに配達サービスを提供するスタートアップであるShutlを買収し、即日配達サービスを提供している。それでも、eBayはアマゾン、ウォルマート、Etsy、Temuなどとの厳しい競争に直面することには変わりがない。