経営・戦略

2024.11.11 13:00

中東の大手スーパーチェーン「ルル・リテール」がIPO、UAEで今年最大の調達へ

Shutterstock.com

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インド出身のユスフ・アリが創業した中東の大手スーパーマーケットチェーン「ルル・リテール」は、間もなく実施する新規株式公開(IPO)の売り出し価格を上限に引き上げ、今年のアラブ首長国連邦(UAE)で最大となる53億ディルハム(約2200億円)を調達しようとしている。

ルル・リテールは先週、売り出し株式数を以前の25億8000万株から31億株に増加させてIPOの規模を拡大すると発表していた。同社は、この上場が圧倒的な需要を受けていると述べ、仮条件の上限の1株2.04ディルハムに設定された株に、370億ドル相当の注文が集まったと述べていた。

ルル・リテールの株式は、11月14日にアブダビ証券取引所で取引が開始される予定で、同社の時価総額は210億ディルハム(約8740億円)に達するとされている。

「当社のIPOにこれほど強い需要が見られたことを、誇りに思っている」とルル・リテールのCEOのサイフィー・ルパワラは声明で述べた。彼によると同社のIPOは、8万2000人以上の個人投資家からの応募を集めたという。

ルル・リテールのIPOには、サウジアラビアのMasarrah Investmentやアブダビ年金基金、オマーン投資庁などの機関投資家も参加した。

ルル・リテールは、バーレーンやクウェート、カタール、オマーン、サウジアラビア、UAEの6カ国からなる湾岸協力会議(GCC)地域の市場の成長に期待している。同社はこれらの国で240を超える店舗を展開中で、1日60万人以上が利用するEコマースサイトも運営している。

フォーブスは、ルル・グループの創業者のユスフ・アリの保有資産を74億ドル(約1兆1300億円)と見積もっている。アリは、1973年にインドのケーララ州にある村を離れ、アブダビにある叔父の小規模な流通ビジネスに加わった。その後同社は、アリの指揮のもとで小売分野のコングロマリットに成長し、2020年には、アブダビ王族の一員が10億ドルを投じて同社の20%の株式を取得したと報じられた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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