空港での「通関処理」という壁
私の定義の4つの英語レベルの1つ目は「サバイバルレベル」です。文字通り、「生きのびられるレベル」の英語能力という事になります。あなたがはじめて海外出張に行ったと想像してください。はじめての海外出張のあなたを気遣って、上司は日系のエアラインでの出張を認めてくれたので、日本の空港でのチェックインや機内での食事などは日本語で済ませられました。
しかし、飛行機が無事目的地の空港に着くと、イミグレーションと呼ばれる入国審査を通過しなくてはなりません。「来訪の目的は観光かビジネスか?」、ビジネスなら「勤務先は?」、「何日間どこに滞在するのか?」といった事項を聞かれることも少なくありません。
無事入国審査を通過したあと、(荷物を預けていたときは受け取ってから)税関申告へと向かいます。普通は無申告という出口を通って無事到着ということになるのですが、業務の内容によっては製品サンプルなどを別送品として送っていたり、業務用に一時的に試作品をハンドキャリーするためにATA条約(国際条約)での通関申告書(カルネ)を処理する必要がある場合、窓口を見つけて、通関処理をしなくてはなりません。
こういったやり取りは大体英語で行われます。入国・通関処理に伴う英語対話ができないと別室で詳細な取り調べを受ける事があるので、英語力は重要です。