異動するたびに成果をあげる公務員
近年、さまざまな部署で成果をあげる公務員が増えているが、特に今年のアワード受賞者にはそのような傾向が強かったようだ。「最強のオールラウンダー」と評されたのが、羽曳野市(大阪府)の辻村真輝だ。ワクチン対応について全国で1日2000人を接種できるシミュレーションを最速で実施し、集団接種モデルを確立した。
全国の同様の担当者に羽曳野モデルとしてその結果を共有した。その他、羽曳野市初の一般競争入札、生活文化情報センターや観光局の開設、定額給付金など、前例のない重要任務には辻村の名前がある。
次に紹介するのは川西市(兵庫県)の池田次郎だ。入庁後7年所属した広報室では、全国広報コンクールで4度入選、「広報のレジェンド」と呼ばれる。コロナ禍で成人式を担当した際にも独自性を発揮。多くの自治体が成人式の中止に動くなか、この年全国唯一のハイブリッド開催を果たし、NHKをはじめ、多くのメディアで取り上げられた。
その他、待機児童解消のため、保育施設誘致方策の転換により、実質的に待機児童を解消するなど、ここでは紹介しきれないほど多くの成果を残した。
郡山市(福島県)の深谷大一朗は、クラウドファンディング実施支援制度を立ち上げて、4年で39件、9000万円以上の調達に貢献。また、周辺17市町村を巻き込み社会起業家支援プログラム立ち上げる。
保育課時代には、兄弟姉妹が同じ保育所に通いやすい基準でシミュレーション、その結果、兄弟姉妹が同じ保育所になるように希望した世帯の入所率は、73パーセント(2023年4月)から80パーセント(2024年4月)に上昇した。この事業は東京大学などと共同研究しているサイバーエージェントに働きかけて実現した。