宇宙

2024.09.17 18:00

中秋の名月とスーパームーンが土星と共演し、すばるが輝く今週の夜空

米マサチューセッツ州シチュエートで2016年9月16日に撮影された「ハーベストムーン」の満月(Jonathan Wiggs/The Boston Globe via Getty Images)

米マサチューセッツ州シチュエートで2016年9月16日に撮影された「ハーベストムーン」の満月(Jonathan Wiggs/The Boston Globe via Getty Images)

今週も、夜空を見上げる理由には事欠かない。大きく明るい「スーパームーン」は、北米など一部地域では月食も楽しめる。金星とおとめ座の1等星スピカが最接近し、月と木星とプレアデス星団が三重奏をかなで、地球は秋分を迎える。

9月第3週の夜空の見どころをまとめた。

9月17日(火)~18日(水):「中秋の名月」とスーパームーンが土星と共演

1年のうちで最も有名な月といえば日本では「中秋の名月」(今年は9月17日)だが、北米では「ハーベストムーン(収穫の月)」と呼ばれる秋の満月だろう。月明かりのおかげで夜間も収穫作業が捗るといういわれにちなむ。今月の満月(同18日)は通常より大きく明るいスーパームーンで、しかも北南米、欧州、アフリカ、中東では部分月食を伴う。

17~18日は、月と土星の大接近も見られる。

9月18日(水):金星とスピカが最接近

地平線のすぐ上に並んで輝く金星とおとめ座の1等星スピカ(Shutterstock.com)

地平線のすぐ上に並んで輝く金星とおとめ座の1等星スピカ(Shutterstock.com)

東の空に昇るスーパームーンを眺めたら、180度向きを変えて、西の空にきらめく「宵の明星」のそばに明るい星を探してみてほしい。マイナス3.9等の金星は、おとめ座で最も明るく地球から約250光年離れた1等星スピカの2度余り上に位置している。2つの星は、西南西の地平線すぐ近くに見える。

9月21日(土):海王星の「衝」

この夜、太陽から8番目の惑星である海王星は、2024年で最も大きく、明るく、見やすくなる。惑星の「衝(しょう)」とは、地球から見て惑星が太陽とちょうど反対側にくる位置関係のことを言う。今後数週間にわたって海王星はうお座に位置し、東の空の土星の近くに輝いている。明るさは7.8等級で、肉眼では見えないため望遠鏡を用意しよう。大きめの望遠鏡がいいだろう。
米航空宇宙局(NASA)の宇宙探査機ボイジャー2号が1989年8月14日にとらえた海王星の姿(NASA/JPL)

米航空宇宙局(NASA)の宇宙探査機ボイジャー2号が1989年8月14日にとらえた海王星の姿(NASA/JPL)

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翻訳・編集=荻原藤緒

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