宇宙

2024.09.14 17:00

まもなく到来、「秋分のオーロラシーズン」に備えよう 

米オレゴン州のコロンビア川峡谷上空を染めるオーロラ。2024年5月11日撮影(Mathieu Lewis-Rolland/Getty Images)

米オレゴン州のコロンビア川峡谷上空を染めるオーロラ。2024年5月11日撮影(Mathieu Lewis-Rolland/Getty Images)

地球はまもなく、太陽との位置関係において、地磁気活動が活発になりやすい状態を迎える。これは、強力なオーロラが出現しやすくなることを意味する。太陽活動が過去23年間で最も活発化しているため、通常より低緯度の北緯40度付近や、さらに赤道に近い地域でも、オーロラを観測できる可能性がある。

今年5月10日~12日に大規模な磁気嵐が世界各地を覆った際には、米アリゾナ州やフロリダ州など米南部でも色鮮やかで壮大なオーロラが目撃された。

最大強度「G5」の磁気嵐がいつ、どこで再び発生するかは誰にもわからないが、9月は磁気嵐の影響がより大きくなりがちだ。それには、地球の磁場と太陽風の磁場の向きが関係している。しかも、現在は太陽活動が極大期を迎えつつあり、磁場の強さが2倍ほどになっている。

英地質調査所(BGS)のデータによれば、磁気嵐の発生は夏・冬よりも春・秋に多く、9月下旬と4月上旬が1年で最も地磁気活動が活発になる時期だ。

本稿では、秋分の日の前後に訪れるオーロラシーズンについて知っておくべきこと、すなわち感動的な天文ショーがどのような原理で起こり、なぜそれを見逃すべきでないのかを説明しよう。

「分点のオーロラシーズン」とは

年2回の「分点」、つまり3月下旬の春分と9月下旬の秋分の前後は、大規模なオーロラの出現率が高くなる。今年は9月22日に秋分の日を迎え、地球上のあらゆる場所で昼と夜の時間が12時間ずつになる。北半球では夏から秋へ、南半球では冬から春への季節の変わり目でもある。

四季の移り変わりがあるのは、地球の自転軸(地軸)が23.4度傾いているからだ。春分・秋分の日には地軸が太陽に対して垂直になり、それが「Equinoctial Effect(分点効果)」を引き起こす。
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翻訳・編集=荻原藤緒

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