このビンテージウォッチは、8月14日から17日に米カリフォルニア州モントレーで開催されたRMサザビーズのオークション会場で特別展示され、50年以上ぶりに一般に披露された。オークションに先立ち、12月5日から10日にかけてサザビーズ・ニューヨークで再び公開される予定だ。
1969年に発表されたホイヤー・モナコは、初めて市販された自動巻クロノグラフ腕時計の1つであり、革新的な自動巻クロノグラフムーブメント「キャリバー11」を搭載していた。他にもモナコは、角型の防水ステンレススティール製ケース(これも世界初)、青い文字盤に赤い針と2つの白いサブダイヤルといった独自の特徴を備えていた。サザビーズの時計部門グローバル責任者を務めるジェフ・ヘスは、このタイムピースがスポーツウォッチの未来に向けた礎を築いたと語っている。
「ホイヤーブランドを生涯愛好する者として、同ブランドの歴史で最も重要な腕時計の1つをオークションで取り扱えることは、私のキャリアにおけるハイライトです」と、ヘスはいう。「自動車と腕時計の関連性はよく知られていますが、このリファレンス1133Bは、他の腕時計では成し得ない次元で、この結び付きを象徴しています」
ホイヤー・モナコは、発売当初より商業的に成功したわけではなかった。しかし、マックイーンや『栄光のル・マン』との関連性が、大衆文化においてこの時計の地位を確固たるものにした。1985年、ホイヤーはテクニーク・ダバンギャルド(TAG)に買収され、子会社となったその社名をタグ・ホイヤーと改める。モナコは1997年にタグ・ホイヤーブランドから復刻モデルとして再発売され、映画に登場するマックイーンのイメージをフィーチャーした広告キャンペーンによって成功したとサザビーズは述べている。
(forbes.com 原文)