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2024.07.23 08:00

米国市場で広まり始めた「日本の美容」、韓国ブランドの人気も要因に

そのパンデミックの初期、すでに数十年前から韓国文化が人気を集めていた米国では、特にK-ビューティーへの関心が高まった。Hanskin(ハンスキン)、TONYMOLY(トニーモリー)、BANILA CO(バニラコ)などが、ポップなデザインのパッケージや、トレンドを先取りした処方などによって、多くのファンを獲得した。

シコウビューティはそうしたK-ビューティーのトレンドについて、よりドラマティックで、ダイナミックな「メイクの仕上がり」を追求するものだと述べている。

一方、「伝統と科学の双方に基づき、注意深く、細部にまで気を配ったスキンケア」を基本とするJ-ビューティーについては、次のように説明している。

「J-ビューティーを特徴付けるのは、昔ながらの原料と最先端のアプローチを同時に取り入れていることです。それぞれの年齢に見合った、健康的でつやのある肌の実現に焦点を当て、ウェルビーイングのための一体的なアプローチを取ることに力を入れています」

「欧米のブランドが1種類の成分に重点が置く場合もある一方で、J-ビューティーは常に、バランスを追求します。肌の自然なリズムをサポートし、尊重し、育むための成分や処方を重視する傾向がみられます」

米国での成功のカギは?

シコウビューティは(前述のような)日米のギャップを埋め、変化し続ける米国のビューティー市場に対応するため、複数の分野の専門家からなるチームを結成。5月のアジア太平洋合衆国遺産月間には、認知度の向上と啓発活動を目的としたTogether We Glowキャンペーンを展開した。

コーセー・アメリカのCEO、Takayuki Morimatsuによると、新たに開業した店舗には、日本とアジア全体で人気があり、米国市場のトレンドにもマッチしたブランドを投入したという。

また、資生堂は自社のグローバルな事業展開について、次のように述べている。

「『おもてなし』など、自社の基本的な価値観を見失うことはありません(中略)私たちの根底にあるのは、私たちの伝統です。それは今後も、私たちのすべての行動の中核を成すものであり続けます」「資生堂には、東洋と西洋の最高のものを取り合わせ、未来を変えてきた豊かな歴史があります」

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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