「飛鳥は地域創生を具体化していくきっかけであり、日本文化を知ってもらうきっかけ。そこから先は当事者同士でつながってくれたらいい。飛鳥をきっかけに、幸せになる人を増やし社会の役に立てたら」現在飛鳥IIは、世界一周クルーズの真っ只中だ。
6月には寄港先のニューヨークで、停泊中の船内にニューヨーカーを招いたイベントを開催予定。人間国宝も参加する鼎談を船内で実施し、通訳や解説はメトロポリタン美術館の学芸員が務めるという。
「作品展示だけでなく、船内のレストランで日本料理のおもてなしもできるし、劇場では歌舞伎の上演もできる。日本文化をこれだけひとつに凝縮できる場所はほかにありません。世界中どこへでも行けるという強みを活用して、多くの方々と一緒に飛鳥を動く日本パビリオン』にしていきたい」
篠田哲郎◎1992年日本興業銀行に入行、97年より海運業界を担当。2007年初の船舶投資ファンドを設立。共同創業者を継ぎ19年よりアンカー・シップ・パートナーズ代表取締役社長。郵船クルーズ取締役等兼務。
アンカー・シップ・パートナーズ◎国内最大の船舶投資ファンド運営会社。金融や海運に関する高度な知見とノウハウを武器に、投資ファンドの枠組みにとどまらず、顧客と共に地域創生や文化応援なども手がける。