どうやらマイクロソフトは、同社のコンテンツでない限り、ウェブ上で見つけたコンテンツで何をするのも自由だと考えているようだ。
マイクロソフトにコメントを要求している。
著作権法
AIモデルの学習に使用するテキストや画像のコンテンツと、商業的に販売されてソフトウェアの間には明確な違いがあるため、この論点は少々安直なのでははないか、と異議を唱える向きもあるかもしれない。しかし、米国著作権法はそのような区別をしていない。米国著作権局のFAQページには「知的財産法の一形態である著作権法は、詩、小説、映画、楽曲、コンピュータソフトウェア、建築などの、言語、演劇、音楽、芸術的作品を含むオリジナルの著作物を保護する」と書かれている。
また、コンテンツをオンラインで公開したからといって自動的に著作権法が無効になるわけではない。「あなたの作品は、直接的に、あるいは機械やデバイスを使って認識できる有形で作成され、固定された瞬間に著作権保護の対象となります」とFAQにある。
もちろんこれは、多くのAI企業が、大規模言語モデルを訓練するためにオープンウェブからデータをスクレ―ピングしていることに対する訴訟に直面している理由でもある。昨年12月、ニューヨークタイムズは、ChatGPTを提供するOpenAIおよびマイクロソフト(OpenAIのプロダクトを使って自社のAI製品を開発している)を相手取り、コンテンツの不法利用による「数十億ドル」の損害賠償を請求する訴訟を起こしたことを発表した。他にも訴訟は起きている。
そういうわけで、マイクロソフトのAI責任者が引き合いに出した「社会契約」が実際に存在するのかどうかを明らかにする必要がありそうだ。それまでの間、Windowsに対して好きなことをするのはやめておいた方がよいだろう。そうでなければ、あなた自身が訴訟の標的になるかもしれない。
(forbes.com 原文)