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2024.07.01 17:00

世界で最も住みやすい都市ランキング2024 今年もウィーンが首位、大阪は9位

最も大きな変化

欧州からはランキングの上位20都市のうち8都市が入り、上位を独占している一方で、安定性の悪化により、世界全体で最も下落の大きな地域となった。極右過激派の台頭から欧州連合(EU)の農業政策に至るまで、西欧全域で抗議行動が急増しているが、これは将来の安定を脅かしかねない社会的緊張の根底にあるものを反映している。

世界的に最も順位を上げたのは香港で、安定性が高く評価された。香港では年々、医療設備も改善されている。バッタチャリヤ副部長は、香港が2019年以前の評価を回復したわけではないが、政治情勢は安定しており、大規模な抗議行動による混乱のリスクは無視できる水準になっていると説明。他方で、EIUが別途発表した民主主義指数では、香港の得点が急落したことも指摘した。
総合ランキング3位のチューリッヒ(Shutterstock.com)

総合ランキング3位のチューリッヒ(Shutterstock.com)

中東や北アフリカ地域では対照的な動きが見られた。イスラム主義組織ハマスとの紛争により、イスラエルのテルアビブは20位も順位を下げて112位に後退した。

一方、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビやドバイのような湾岸都市では、住みやすさの評価が大きく改善した。バッタチャリヤ副部長は、両都市とも、安定性、社会基盤、教育で高い評価を得ており、ここ数年、総合評価は着実に向上していると説明。また、サウジアラビアも経済の多様化に向け、国内の社会基盤や教育、医療に積極的に投資しており、同国の各都市もここ数年、外国人観光客や駐在員に対する魅力が増していると評価した。
大阪は世界の総合ランキング9位に(kuenlin / Shutterstock.com)

大阪は世界の総合ランキング9位に(kuenlin / Shutterstock.com)


2024年版 世界で最も住みやすい都市ランキング

1位 ウィーン(オーストリア)
2位 コペンハーゲン(デンマーク)
3位 チューリッヒ(スイス)
4位 メルボルン(オーストラリア)
5位 カルガリー(カナダ)
5位 ジュネーブ(スイス)
7位 シドニー(オーストラリア)
7位 バンクーバー(カナダ)
9位 大阪(日本)
9位 オークランド(ニュージーランド)
11位 アデレード(オーストラリア)
12位 トロント(カナダ)
13位 ヘルシンキ(フィンランド)
14位 東京(日本)
15位 パース(オーストラリア)
16位 ブリスベン(オーストラリア)
17位 フランクフルト(ドイツ)
17位 ルクセンブルク(ルクセンブルク)
19位 アムステルダム(オランダ)
20位 ウェリントン(ニュージーランド)

2024年版 米国で最も住みやすい都市ランキング

1位 ホノルル(ハワイ州、世界ランキング23位)
2位 アトランタ(ジョージア州、同29位)
3位 ピッツバーグ(ペンシルベニア州、同30位)
4位 シアトル(ワシントン州、同34位)
5位 ワシントン(コロンビア特別区、同38位)
6位 シカゴ(イリノイ州、同39位)
7位 ボストン(マサチューセッツ州、同45位)
8位 マイアミ(フロリダ州、同47位)
9位 サンフランシスコ(カリフォルニア州、同49位)
10位 ミネアポリス(ミネソタ州、同50位)

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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