シノロンの株価は、20日午前の取引で41.78元をつけ、IPO価格の11.88元から200%以上上昇した。これにより、同社の創業者で会長のヤン・チンジンの持ち株の価値は108億元(約2380億円)を突破した。
2018年設立のシノロンは、中国南東部の港湾都市の廈門(アモイ)に本社を置いている。同社の見積もりによれば、2024年の最初の6カ月間の売上高は、前年の11億元(約240億円)と比べ3%から12%増加したという。目論見書によると、同社のビジネスパートナーには、丸紅グループやモンディグループ、アムコールグループ、BYD、CATL、頂新国際グループが含まれている。今回のIPOは、中国国内のIPO数が今年に入り減少する中で行われた。
現在58歳のヤンは、ビリオネアの数が米国に次いで多い中国のビリオネアの一員となった。しかし、2024年のフォーブスの長者番付に名を連ねた中国のビリオネアの総数は、前年の495人から406人に減少し、2021年の記録的な626人からも減少した。これは株価の下落や西側諸国との地政学的緊張によるものだ。
シノロンは、民間企業であるにもかかわらず、ウェブサイトに中国共産党の目標達成に向けた取り組みを記述している。同社は、中国共産党第20回全国代表大会の精神を深く学び、実践し、企業を発展に導いていくと述べている。
シノロンはまた、「党の赤い精神」を中心に置き、技術革新の競争力や結束力を継続的に高めていくと述べている。
(forbes.com 原文)