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2024.05.31 09:00

AIサーバーで株価急騰のクアンタ、創業者が「台湾一の富豪」に

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台湾の電子機器受託生産大手Quanta Computer(クアンタ・コンピュータ)の株価は、人工知能(AI)ブームに後押しされて、ここ1年で史上最高値を記録。現在75歳の会長の林百里(バリー・ラム)を台湾一の富豪の座に押し上げた。

フォーブスが5月29日に公開した台湾の富豪ランキングでラムは、保有資産117億ドル(約1兆8000億円)で初めて1位に立った。彼とともに1988年にクアンタを共同創業した副会長兼社長の梁次震(C.C.レオン)も資産14億5000万ドルで42位に初登場した。

世界最大のノートパソコンの受託製造業者であるクアンタは、2023年に世界全体の4分の1以上を占める4700万台を出荷し、その地位を維持している。しかし、同社が約20年前に開始したクラウドコンピューティング事業は、昨年の売上高の45%以上を占めるまでに急成長した。

クラウド向けのサーバーの製造元として、売上ベースで世界トップの企業であるクアンタは、メタやグーグルを顧客に抱え、近年はAI向けサーバーの生産も強化している。同社のサーバーの売上は、ノートパソコンの需要が世界的に低迷する中で、昨年の純利益を37%増の約12億ドル(約1890億円)に押し上げた。

香港の同じ高校のクラスメートだったラムとレオンは、台湾大学に進み、ラムは電気工学の修士号を、レオンは物理学の学士号を取得した。2人は卒業後に電子機器会社を設立し、1988年に北西部の桃園市でクアンタを共同創業した。

台湾市場に上場する同社は、中国本土や北米、ヨーロッパなどの世界各地に工場を持ち、ベトナムでも今年操業開始予定の工場を建設中だ。
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forbes.com 原文

編集=上田裕資

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