経営・戦略

2024.07.11 16:15

世界初! 分子構造似ている「香水xワイン」ペアリング、最上級同士の相性は

プレンタ・エステート輸出マネージャーのルチアーノ・アルカノーニ氏と評香師のMAHO氏。

香りとのペアリングはいかに

今回のイベントでは、香水とワインのプロそれぞれのレクチャーのもと、プレンタ・エステートのアルゼンチンワイン3種類に合わせて各2種類ずつのフエギアの香水を順にペアリング。ワイングラスと試香紙2枚が配られ、各々自由にワインを飲みつつ、香りを試しつつ、相性の良さを確認していった。

香りのプロフェッショナルは、フレグランスアドバイザー・評香師のMAHO氏。そしてワインのプロは、プレンタ・エステート輸出マネージャーのルチアーノ・アルカノーニ氏がアルゼンチンからはるばる来日。プレンタ・エステートは、4世代100年以上にわたりワイン造りに関わってきた一家が2002年に興したブティックワイナリーだ。アンデス山脈の麓で造る、「その土地の個性」にフォーカスしたエレガントで緻密なワインは、舌の肥えたソムリエ間でも評価が高い。
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まず、1本目はピノ・ノワール。アルゼンチンの主要ワイン産地メンドーサ、ウコ・ヴァレーの標高1200mのブドウを使用したワインで、薔薇や苺、チェリーなどの可愛らしい香りと上品な味わいが特徴のワインだ。「香水に例えるなら、毎日つけられる香水のように、毎日楽しめるようなワイン」とルチアーノ氏。

合わせた香水は「Juan Manuel」「El Mono de la Tinta」。アルゼンチンの革命家の名を冠した「Juan Manuel」は薔薇のジャムのようなローズの香りが漂い、フローラルでエレガント。「シンプルだが上質で、くせのない香りはどんなワインシーンにも合う」とMAHOさん。かたや「El Mono de la Tinta」も軽めの香りだが、ウッディでスパイシーさがあり、軽やかなタンニン、エレガントな酸をもつピノ・ノワールに変化を与えてくれるという。

2本目は、アルゼンチンを代表する品種マルベック。しっかり熟した赤系果実やスミレのようなフローラルな香り、スパイシーさと骨格を持ち合わせたバランスの良いワインだ。この絶妙な味わいには、メンドーサ内のルハン・デ・グージョとウコ・ヴァレーの2つの畑をブレンドするのが鍵だという。さらに樽で熟成させることで、ヴァニラやチョコレートの複雑なニュアンスも感じられる。
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ペアリングとして合わせた1つ目の香水は、「Puro」。「葉巻のシガーケースを開けた瞬間の香り」で、少しエロティックな大人な雰囲気。「マルベックと一緒に頂く、一人シガー・バーの感覚を楽しめる」というように、葉巻がNGな場所でもシガー・バーの雰囲気を味わえるのは、香水ならではの粋な楽しみ方だろう。

もうひとつの「Cándido López」は、アルゼンチンの有名な画家の名前がついた、個性的なウッディの香り。ちょっと甘い香りもあり、樽のニュアンスにも合うと感じた。

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