宇宙

2024.06.18 18:30

夏至、「ストロベリームーン」の満月が楽しめる今週の夜空

マンハッタンの夜空に昇る「ストロベリームーン」(Getty Images)

マンハッタンの夜空に昇る「ストロベリームーン」(Getty Images)

今週、北半球の夏至は「ストロベリームーン」の満月とともに訪れる。他にも月と「火星のライバル」アンタレスとの接近遭遇、夏の星座であるいて座とその中にある干潟星雲など、星空観賞のハイライトはいくつもある。今週の夜空で見るべきものを以下に記す。

6月20日(木曜日):月とアンタレスが接近

日没後の空で、97%照らされた満月に近い月が、さそり座の最も明るい恒星アンタレスと接近する(訳注:日本では月がアンタレスを隠す「恒星食」が一部地域で見られる)。アンタレスは太陽の12倍の質量を持つ赤色巨星で、知られている最大の恒星の1つだ。双眼鏡では、はっきりとしたオレンジがかった赤に見える。

6月21日(金曜日):夏至

夏至と冬至は、地球が太陽を周回する上での道標であり、地球が傾いた軸で自転する結果、この日は北半球では夏の始まりを示す夏至となり、南半球では冬が始まる冬至になる。地球の自転軸(地軸)が太陽の側に最も大きく傾く世界共通の瞬間だ。北半球では2024年で昼が最も長く、夜が最も短くなる。

夏至の瞬間は日本時間5時51分だ。自分の目で目撃するには、早起きして太陽が地平線の最北東端から昇り、夕方、最北西端に沈むところを見よう。夏至(summer solstice)と冬至(winter solstice)を表す「solstice」とは、ラテン語のsol(太陽)とsisto(停止)からきている。この日の前後数日間、日の出と日の入が同じ位置に留まるように見えるからだ。 

6月22日(土曜日):「ストロベリームーン」の満月

この日の夕方、自分のいる場所の月の出の時間を調べて太陽が東に沈むのと同時に6月の満月である「ストロベリームーン」が西から昇るところを見よう。夏至のわずか1日後(満月の瞬間は10時08分)に昇るこの月は、北半球で今年最も遅く昇り、最も低い位置を通る満月だ。

2024年で6番目、北半球の夏としては初めての満月となる「ストロベリームーン」は、「ホットムーン」や「プランティングムーン(種まきの月)」とも呼ばれる。

いて座の中央付近に「ティーポット」が見える(Getty Images)

いて座の中央付近に「ティーポット」が見える(Getty Images)

いて座と「ティーポット」

いて座は、夏の夜空の主役だ。天の川銀河の密な星系の一部であり、地球から見た銀河の中心を横断する位置にあるため、その中には数多くの「宝」がある。重要な星々は、複雑な「射手」全体のかたちではなく、星座の中のアステリズム(星群)である「ティーポット」の中に存在する。

forbes.com 原文

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