バイオ

2024.06.14 14:00

薬の開発期間を半分に、「ハイブリッド薬」で躍進するRemepy

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ツァーによると、レメピーはこうした研究から生まれたもので、デジタル介入による生理学的効果を初期の臨床試験で実証した世界で最初の企業のひとつだという。「試験データから、脳の記憶やナビゲーション、感情制御領域の脳機能結合を変化させ、血液と唾液中の免疫バイオマーカーのレベルを最適化する能力を検証することができた。また、心理学的アンケートから、コントロールグループと比較して、ストレスや不安、抑うつを軽減する能力も検証できた」とツァーは話す。

薬の開発期間を半分に短縮

レメピーのアプローチは、患者のケアを様々な方法で改善することを可能にする。まず、実績のある補完療法を単一のパーソナライズされたデジタル・アプリケーションに適応させることで、それらをスケールアップしたり、標準化することができる。
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現状では、多くの患者がこのような治療を受けることができず、薬物治療のみを受けている。最良のケアを受ける患者の場合も、異なる療法は異なる医師によって提供されており、統合化や標準化がなされていない。

これに対し、レメピーのアプローチでは、全ての補完療法が患者のポケットの中のデバイス上で動作する1つのアプリケーションに統合され、利便性やエンゲージメント、パーソナライゼーションが向上する。もう一つの利点は、患者のデータを継続的に収集することによって治療の適応が可能になり、患者間で新たなインサイトを得ることが可能という。

ハイブリッド薬は最初に人間でテストされるため、従来の創薬プロセスにおける初期の多くのステップをスキップすることができる。そのため、これまで約10年を要していた薬の開発期間を半分に短縮することが可能だとツァーは言う。ハイブリッド薬は医療機器と医薬品の組み合わせとみなされるため、規制プロセスは非常に簡単だ。
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レメピーは、自社のソフトウェアと製薬会社のジェネリック医薬品を組み合わせるか、既存の医薬品や開発中の医薬品とソフトウェアを組み合わせて市場に投入する計画という。

レメピーは、脳機能結合の変化や免疫系の変化、行動の変化が薬物効果と相乗効果をもたらす疾患をターゲットにしている。同社は、パーキンソン病を皮切りに、神経変性疾患、癌、自己免疫疾患、眼疾患へのハイブリッド薬の適用を目指している。

「我々は、デジタル分子とそれに対応するハイブリッド薬をローンチするための幅広いプラットフォームを構築している」とツァーは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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