SMALL GIANTS

2024.06.23 11:00

日本の隠れた「価値」を発掘しよう 地域発!未来をつくるストーリー5選

長崎発・出島組織の広がりが加速化


新しい事業や価値を生み出すため、本体組織からはみ出して小さな「出島組織」で活躍する人がいる。これまで大企業を中心にイノベーションの創出拠点となる事例が多かったが、そのあり方が多様化している。23年11月に長崎市で開催された「出島組織サミット」には、企業のほかに自治体や大学、NPOなど国内外から45団体の出島組織メンバーが参加し、互いの課題や知見を共有し合った。実際に出島を巡るガイドツアーも実施し、その誕生秘話をたどりつつ出島組織のあり方を歴史に学ぶ企画も。24年2月には、サミット実行委員会の倉成英俊、鳥巣智行、中村直史が共著『出島組織というやり方 はみ出して、新しい価値を生む』(翔泳社)を出版した。
 
書籍では「新規事業部タイプ」や「ひとり出島タイプ」など9つに分類し、事例をインタビュー形式で紹介する。「外部連携タイプ」には東北エリアのSGイノベーターであり、JR東日本スタートアップ代表の柴田裕が登場。JR東日本が100%出資するCVCで、アクセラレーション・プログラムに注力する。5年で1000社以上のスタートアップが参加し、108の実証実験を行ってきた。
 
SGイノベーターで、出島組織サミット実行委員会会長を務めたBetter代表(長崎市)の鳥巣は「出島から大きな価値を生み出すことができる。新しいことをやりたいと思っている人や、閉塞感を感じている人に勇気を感じてもらえたら」と語る。

文=督あかり

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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