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2024.06.23 11:00

日本の隠れた「価値」を発掘しよう 地域発!未来をつくるストーリー5選

岸本周平 和歌山県知事(右)とコシノジュンコ 和歌山で進むブランド化の世界戦略をテーマに語り合った

瀬戸内発「旗を立てる人」を応援 YouTube番組を始動

スタートアップとアトツギベンチャーが交差し、旗を立てる挑戦者を瀬戸内から応援する──岡山を拠点にするVCのふたりが、この春、新たなYouTube番組「Setouchi Startup Flag」(通称・セトフラ)を立ち上げた。発信拠点は、ジャーナリスト堀潤が岡山の表町商店街に設立した市民発信向けスタジオ「8bitNews Setouchi Global Studio」。毎週水曜日21時に配信する。本誌スモール・ジャイアンツ企画と連携し、コンテンツの発信も行う。

MCは、主に瀬戸内エリアで創業したスタートアップに投資する「Setouchi Startups」の藤田圭一郎と山田邦明。SGイノベーターとして活動する藤田は、VC共同パートナーのほか、家業の業務用酒販店のアトツギであり、地方学生のための長期インターン求人サイト「COMPUS」などウェブサービスを複数立ち上げる起業家でもある。一方、山田は弁護士で、スタートアップ支援のほか、自身でもフリーのクリエイターやアーティストのバックオフィス支援に特化した事業などを展開する。
 
ゲストは瀬戸内内外の地域を拠点とする起業家や、ベンチャーマインドをもつアトツギである中小企業経営者、投資家など。MCのふたりが岡山のスタジオで挑戦者のストーリーを深掘りし、ゲストの疑問やお悩みに答える。普段からスタートアップ支援や事業を手がけるふたりならではのアドバイスが見どころだ。
 
番組始動のきっかけは、23年11月に岡山県で開かれたスタートアップとアトツギベンチャーのカンファレンス「BLAST SETOUCHI」(通称・ブラセト)だ。広義の瀬戸内エリアでのバトンリレー形式で、24年は大分県で開かれる。昨年は藤田が実行委員長を務め、「多様なジャンルや地域を越境するコラボレーション」を目標に、全国から次世代のリーダーが500人以上集った。「旗を立てる」大切さを痛感した一方で、課題も感じた。藤田は「スタートアップやアトツギベンチャーの領域ではさまざまなイベントが企画されるようになったが、まだ内輪で盛り上がっている感覚がある。セトフラの番組を通じ、挑戦者を後押しする価値がコミュニティの一歩外にいる人たちに届いてほしい」と語る。
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番組冒頭では藤田と山田が自らカメラを回し、全国各地のスタートアップやアトツギのイベント、ピッチコンテストなどの様子を伝える映像を流す。第1回のゲストは香川県を拠点にメディアと教育スタートアップを展開する瀬戸内サニー代表取締役の大崎龍史。YouTuberとして黄色の全身タイツを身につけ、若者に突撃インタビューや香川県知事と対談企画をするなどして若者を中心に支持され、チャンネル登録者数は1.6万人超。MCのふたりが、起業当初に感じた壁や今後のメディア構想を掘り下げた。
 
今後はエリア外からゲストを迎え、MCのふたりが瀬戸内を飛び出し「旗を立てる人」に会いに行く企画も展開。波風の立ちにくい穏やかな瀬戸内から、地域や立場の違いを軽やかに超え、ローカル発の挑戦を後押ししていく。
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文=督あかり

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