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2024.06.06 12:00

年率31%のリターンを稼ぎ出す、敏腕投資家ビル・アックマンの人物像

Bryan Bedder/Getty Images for The New York Times

パーシングの業績は、2010年代半ばにバリアント・ファーマシューティカルズとハーバーライフに対する空売りで数十億ドルの損失を出した後、近年目覚ましい回復を見せている。同社の2023年末までの5年間の年複利収益率は31%で、同期間におけるS&P500種株価指数の年率14%の収益率を大幅に上回る。パーシングのポートフォリオには、チポトレやアルファベット、ヒルトンなどの株式に多額のポジションがあり、2020年3月に市場が暴落した際に数十億ドルの利益をもたらしたクレジットヘッジを含むマクロ経済へのベットも行っている。

トランプに共感示すアックマン

しかし、同社の成長見通しにとって最も重要な要因は、アックマン自身の発言や行動かもしれない。アックマンは、X(旧ツイッター)で120万人のフォロワーを獲得して、政治や社会問題について発言しており、ここ数カ月はイスラエルを積極的に支持し、米国の大学キャンパスにおける反ユダヤ主義への対処を強く求めている。
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彼はまた、バイデン大統領の批判者としても知られ、トランプ前大統領に共感を示すこともある。

パーシングは、アックマンの知名度がより多くの資産と手数料をもたらすことを期待しており、今年度の年次報告書で初めて、同社の従業員の「幅広い視点」を会社の資産に挙げた。「当社の社内の意見は、次期大統領に誰を選ぶべきかについては分かれているが、当社の長期的な使命が投資家の価値を高めることにある点では一致している」と、パーシングは述べていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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