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2024.06.06 00:00

「承る」の意味と正しい使い方:ビジネスシーンでの例文と注意点

「承る」の意味とは?

「承る(うけたまわる)」とは、「引き受ける」や「聞く」を丁寧に伝える謙譲語の表現です。ビジネスシーンでは、上司や取引先など目上の人に対して、依頼や指示を受けた際によく使われます。以下では、「承る」の具体的な意味と、その使い方を解説します。

「承る」の基本的な意味

「承る」は、次の4つの意味を持ちます:

  • 引き受ける(例:ご用件を承ります)
  • 聞く(例:ご意見を承りました)
  • 伝え聞く(例:上司から承りました)
  • 受ける(例:注文を承りました)

「受け賜る」との違い

「承る」と「受け賜る」はどちらも「うけたまわる」と読みますが、それぞれ使い分けがあります。「承る」は目に見えない依頼を引き受ける際に使われ、「受け賜る」は目に見える物品の受け渡しに使われます。

「承る」の使い方と例文

「承る」を正しく使うためには、その具体的な使用例を知ることが重要です。ここでは、ビジネスシーンでの具体的な使い方を例文とともに紹介します。

依頼を引き受ける場合

相手からの依頼や指示を引き受ける際に「承る」を使います。

【例文】

  • 「ご訪問の件、ご希望の日時で承りました。」
  • 「担当は○○が承りました。」
  • 「先ほどお送りいただいた住所宛てに、お手配を承りました。」

確認を求める場合

相手に内容を伝え、確認を求める際にも「承る」を使います。

【例文】

  • 「お見積りの件、価格交渉のご相談も承ります。」
  • 「ご相談があれば、土日祝日を除く平日にチャットサービスで承ります。」
  • 「オプションサービスで、不良品の交換は無料で承ります。」

電話対応での使用例

ビジネスシーンでは、電話対応で「承る」を頻繁に使います。

【例文】

  • 「ご予約を承りました。」
  • 「あいにく佐藤は外出しております。私でよろしければご用件を承ります。」
  • 「次回の会議については、山田さんより承っております。」

「承る」を使う際の注意点

「承る」は便利な表現ですが、使い方を誤ると不自然に聞こえることがあります。ここでは、「承る」を使う際の注意点を解説します。

使いすぎない

「承る」は、謙譲語であるため、使いすぎるとくどい印象を与える可能性があります。連続して使用するのは避け、他の言い換え表現と組み合わせることが大切です。

社内での使い方

「承る」は基本的には社外の人に対して使う表現です。社内で使う際には、「かしこまりました」や「承知いたしました」など、他の表現に言い換える方が適切です。

「承る」の類語と言い換え表現

「承る」を使いすぎないためには、類語や言い換え表現を覚えておくことが役立ちます。以下に、よく使われる類語と言い換え表現を紹介します。

かしこまりました

「かしこまりました」は、「わかりました」の謙譲語です。目上の人からの依頼や指示を受けた際に使います。

【例文】

  • 「会議日程の変更の件、かしこまりました。担当者の○○にも伝えさせていただきます。」
  • 「ご依頼の内容についてかしこまりました。後日あらためて返答させていただきます。」

了解しました

「了解しました」は、「わかりました」の丁寧語です。ただし、目上の人に使うと失礼に聞こえることがあるため、同僚や部下とのやり取りに限定して使用します。

【例文】

  • 「待ち合わせの日時変更の件、了解しました。」
  • 「了解しました。当日までに資料の準備を進めておきます。」

承知いたしました

「承知いたしました」は、承諾する気持ちを伝えるもっとも丁寧な表現です。目上の人に対して使うのが適切です。

【例文】

  • 「○月○日の○時の打ち合わせの件、承知いたしました。」
  • 「納期の変更について、承知いたしました。」

「承る」を英語で表現する方法

ビジネスシーンで「承る」を英語で表現する際には、状況に応じて適切なフレーズを使います。

【例文】

  • 「I have received your order.(ご用件は承りました)」
  • 「May I take a message?(ご伝言を承りましょうか?)」
  • 「I understand that you can’t make it to the meeting today.(本日の会議に間に合わないとのこと、承りました)」

まとめ

「承る」はビジネスシーンで頻繁に使われる謙譲語です。正しい使い方を身につけることで、相手に対する敬意を示し、円滑なコミュニケーションを図ることができます。類語や言い換え表現も覚えておくことで、状況に応じた適切な対応が可能になります。ビジネスシーンでのコミュニケーション力を高めるために、「承る」の使い方をしっかりとマスターしましょう。

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