2024.06.01 11:00

疲れた心とカラダを癒す旅「ウェルネス・リトリート」、おススメの旅先6選

Shutterstock.com

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世界のウェルネス・ツーリズム産業は急速な発展を続けており、2027年には1兆4000ドル(約220兆円)規模になると見込まれている。これは、調査会社スタティスタが発表した6500億ドル(約102兆円)という2022年の市場規模から100%以上の成長だ。

身体的・精神的・心理的な再充電を期待する旅行者たちに対応すべく、ホテル、リゾート、スパ宿泊施設は、さまざまな「ウェルネス・リトリート(心身の癒しや健康を軸とした体験)」を提供している。

南極圏で非日常を楽しむウェルネス・リトリート

フォークランド諸島のペンギン(Getty Images)

フォークランド諸島のペンギン(Getty Images)

日常を離れ、規格外のウェルネスアドベンチャーを満喫できるのが、米旅行会社アバクロンビー&ケントが提供する「南極・サウスジョージア島・フォークランド諸島ホリデー航海」だ。南極大陸そのものが低温療法のチャンバーとなり、地球上で最も手つかずの自然環境が、ゲストのウェルビーイングを向上させてくれるだろう。

このラグジュアリーな冒険クルーズでは、伝統的なセルフケアと比類なきウェルネス体験をミックスした、ユニークな体験を味わうことができる。クルーズ船「ル・リリアル」に乗船したゲストは、フィットネスセンターとスパを完備した最先端のウェルネスエリアにアクセスできる。

思い思いに過ごすだけでなく、同行する専門家による啓発的レクチャーを通じて、深いリラクゼーションや新たな視点を発見することもできる。異世界のような景観のなかでハイキングを楽しみ、旅仲間との絆を深め、社会的つながりを育むことで、総合的なウェルビーイングがさらに向上すること間違いなしだ。

ウェルネスの定義を書き換えるような、忘れがたいこの旅は、参加者の心と体と魂を豊かなものにしてくれるだろう。

最高級のウェルネス・リトリート、カリブ海の「アマンヤラ」

アマンヤラの夕暮れ(Getty Images)

アマンヤラの夕暮れ(Getty Images)

心と体と魂のリラクゼーション、若返り、回復を求める旅行者にとって、カリブ海のタークス・カイコス諸島にあるビーチリゾートのアマンヤラは、平穏を見いだせる隔絶されたオアシスだ。

広々としたヴィラはリノベーションを済ませたばかりで、どんなタイプの旅行者にも対応している。5ベッドルームの「アーティスツ・ヴィラ」のような最高グレードのなかには、最新のプライベート・フィットネス・ウェルネス・センターを併設したものもある。

アマンヤラでウェルネスプログラムの総監督を務めるのは、ウェルネス・マネージャーのアガ・ニーストイだ。アマンヤラでは毎年、スコット・ベべン、リンゼイとローラのメンセン姉妹、アイナラ・ヴァレラ=ピノといったウェルネスの専門家を招き、各分野の専門知識を結集して、リゾートのウェルネスへのコミットメントを高めている。

都市型の洗練されたリトリート

ボストンの朝焼け(David L. Ryan/The Boston Globe via Getty Images)

ボストンの朝焼け(David L. Ryan/The Boston Globe via Getty Images)

誰もが長期間の静養を満喫できるわけではないが、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンにあるラッフルズ・ボストンのゲラン・スパは、都会に住む人も旅行者も、街の喧騒を離れてリラックスできる、完璧な隠れ家だ。

広大な屋内プールでくつろぐ時も、最先端のジムで汗を流す時も、都市の素晴らしい景観を楽しむことができる。スパ・メニューには、ボストンの賑やかなエネルギーにインスパイアされた施術が揃っている。ハイドロセラピー用の浴室やサウナ、スチームルーム、アイスシャワーを完備したプライベートのトリートメント・ルームが、究極のリラクゼーション体験を約束する。

ゲストには、専属の「ラッフルズ・バトラー」が付く。ウェルネス体験のパーソナライズを手伝い、あらゆるニーズを満たしてくれる専門家だ。深いリラクゼーションを求めている場合でも、活力に満ちた体験を求めている場合でも、美容施術、マッサージ、プライベートトレーニングセッションなどの手配はバトラーにお任せだ。

部屋に、自分だけのウェルネス・リトリートをしつらえることもできる。パーソナライズされたワークアウトマシンを設置し、栄養豊富なスナックや睡眠キット、高級入浴剤などを揃えることができる。

男性のメンタルヘルスに特化したリトリート

テキサス州オースティンにある半地下の湖、ハミルトンプール(Getty Images)

テキサス州オースティンにある半地下の湖、ハミルトンプール(Getty Images)

男性メンタルヘルス月間(6月)が間近に迫るなか、メンタルヘルス問題に脚光を当て、心の悩みを持つ男性たちに寄り添うことは、かつてないほど重要になってきている。急成長中のこの旅行分野に力を入れるMiraval Resorts(ミラバル・リゾーツ)は、男性のメンタルヘルスを取り巻くスティグマを打破し、オープンネスとサポートの文化を培うことを目指して、没入的体験の充実を進めている。

テキサス州にあるミラバル・オースティン・リゾート&スパは、手つかずの自然に囲まれた最高のロケーションにある。スピリチュアルガイドのジェームズ・ゴセットが手掛ける『ボイス・オブ・ザ・ソウル(Voice of the Soul)』などのプライベートセッションは、パーソナルな変容的体験を通じて、神聖な意識状態の体現を図る。

マサチューセッツ州のミラバル・バークシャーズ・リゾート&スパでは、食事やウェルビーイング、フィットネスなどを意識的に体験することを通じて、ウェルビーイングの深い感覚を育むことができる。ウィンドハーストのゴルフコースには、絶景を背景にした難易度の高いコースでプレーする「マインドフル・ゴルフ」プログラムが用意されており、参加者にマインドセットの切り替え、スローダウン、ディテールへの注目を促す。

アリゾナ州のミラバル・アリゾナ・リゾート&スパは、ウェルネス・ツーリズムの分野を30年にわたって牽引してきた。ミラバル・アリゾナは、男性のウェルビーイングに対して没入的・体験的なアプローチをとっており、『マスター・ユア・マインド・トゥ・ヒール・ユア・ボディ(Master Your Mind To Heal Your Body)』と銘打った独自のプログラムや、心的外傷治療の専門家であるブレント・バウムを迎えたプライベートセッションなどを用意している。

メキシコの海岸にある、自然ベースのリトリート

メキシコ・ラパスのビーチ(Nik Wheeler/Corbis via Getty Images)

メキシコ・ラパスのビーチ(Nik Wheeler/Corbis via Getty Images)

メキシコの魅力的な海岸にある、敷地面積550エーカー(約220ヘクタール)のプエルタ・コルテス複合施設に、ホテル・インディゴ・ラ・パス・プエルタ・コルテスが新たにオープンした。IHGホテルズ&リゾーツのラグジュアリーラインの一つだ。

同ホテルの『エスピリトゥ・スパ(Espiritu Spa)』は、ヒーリング施術、リラクゼーションマッサージ、リバイタライジング(活性化)フェイシャルといったウェルネス・オプションを提供している。

ゲストは、心身のバランスを取り戻す2種類のオリジナルのリチュアル(セラピー的セッション)にも参加できる。『エスピリトゥ・リチュアル』は、内なる平和と調和が得られる伝統的体験で、レモンバームやフラワーバームによるマッサージ、チャクラの調整といった内容だ。『レイキ(霊気)リチュアル』は、フィジカル、メンタル、スピリットのバランスを回復させる伝統的エナジーセラピーとなっている。

ドミニカ共和国にある、サステナブルなリトリート

ドミニカ共和国サマナのビーチ(Sergi Reboredo/VW Pics/Universal Images Group via Getty Images)

ドミニカ共和国サマナのビーチ(Sergi Reboredo/VW Pics/Universal Images Group via Getty Images)

Cayo Levantado Resort(カヨ・レヴァンタド・リゾート)は、ドミニカ共和国初のオールインクルーシブ・ラグジュアリー・ウェルネスリゾートだ。このリゾートは、ドミニカ東部の町サマナの沖合にある、静かな私有地の島で、2023年6月にオープンした。218の広々としたゲストルームおよびヴィラを有している。各施設は、島の生き生きとした雰囲気と完璧に調和するようデザインされている。

同リゾートの哲学には、3本の柱がある。没入的ウェルネス、現地の文化、サステナビリティだ。カヨ・レヴンタドには、4つの「ウェルネスパス」が用意されている(リフレッシュ、リストア、リラックス、リニューの4つ)。

臨床栄養士やスポーツ栄養士、スピリチュアル・ホリスティック施術師、実績豊かなトレーナーといった、世界屈指の専門家チームの支援を得ることもできる。日々のウェルネスプログラムは、チャクラ瞑想セッションから、音を使ったヒーリング、エアリアルヨガ(天井から吊るしたハンモックを使って、空中で行うヨガ)まで、よりどりみどりだ。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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