このユニフォームの襟には、A.G.スポルディング&ブラザーズの製造者ラベルのすぐ下に、ジョンソンの名前が赤い糸による筆記体で刺繍されている。ジョンソン投手は1919年から1922年までの4シーズンにこのユニフォームを着用していたが、引退するチームメイトのエリック(スワット)エリクソンにプレゼントしたという。
1955年、後に名監督として野球殿堂入りするトミー・ラソーダの代りにロースター(出場選手登録)の座を得たサンディー・コーファックスは、3度のノーヒッター(無安打試合)と1度の完全試合を達成し、サイ・ヤング賞を3度受賞した。ジョンソンと同様に、コーファックスも奪三振数で何度もリーグの先頭に立った。
コーファックスがルーキー時代に着ていたユニフォームに加え、今回のヘリテージ・オークションで高値で落札されたユニフォームは他にもある。
カール・ハッベルが1936年から39年に試合で着用したニューヨーク・ジャイアンツ(現サンフランシスコ・ジャイアンツ )のユニフォームは8万7000ドル(約1370万円)、ウォーレン・スパーンが1954年にミルウォーキー・ブレーブス(現アトランタ・ブレーブス)時代に着ていたユニフォームが10万2000ドル(約1600万円)、そしてオークランド・アスレチックスとニューヨーク・ヤンキースで2度もワールドシリーズMVPに輝いたことがあるレジー・ジャクソンのユニフォームは9万9000ドル(約1550万円)で落札された。
ハンク・グリーンバーグのバットは10万2000ドル(約1600万円)で落札されたが、それより古くて見つけるのが難しいタイ・カッブのバットは62万ドル(約9730万円)に達した。
ウェブサイト分析会社のSimilarWeb(シミラーウェブ)と英サイバー保険会社Hiscox(ヒスコックス)の報告によると、米国で設立された世界最大の美術品・収集品オークションハウスであるヘリテージ・オークションズは、どの同業他社よりも高いアクセス数と取引額を誇るという。
同社のウェブサイト「HA.com」には、175万人以上が入札会員に登録しており、過去のオークションに出品された品目、説明、価格、写真を見ることができる。
2024年5月に開催された今回のスプリングス・スポーツ・カタログ・オークションには世界中から3650人が入札に参加した。
(forbes.com 原文)