日本への航空運賃
航空運賃予測アプリ「ホッパー」によると、日本は現在、米国を拠点とするアジアへの旅行検索の29%、今年の夏の海外旅行検索の8%を占めるほど人気がある。その莫大な需要によって航空運賃は上昇を続けている。5月出発の米国発日本行き航空券は、昨年のこの時期から4%値上がりし、平均で1281ドル(約20万1000円)だ。ホッパーによると、今夏の日本行き航空券は平均1379ドル(約21万6000円)で、昨年から2%、2019年の同期から26%上昇している。
こうした中、日米の航空会社が両国間の運航を増やしているため、航空運賃の高騰がある程度抑えられている。現在、米国から日本へのフライトは1日約60便で、新型コロナウイルス流行前に比べて6%減少している。それでも昨年の今頃、日本行きの便は1日49便しかなかったことを考えると、大幅に増えていると言えよう。今年6~8月に運航される便の座席数を合計すると、昨夏より9%多い。真夏には、日米間の航空市場は新型コロナウイルス流行前の水準にほぼ回復するものとみられる。
現在、米国の航空会社4社が日本に就航している。ユナイテッド航空(座席シェア19%)、デルタ航空(同10%)、ハワイアン航空(同7%)、アメリカン航空(同7%)だ。日本の航空会社は、日本航空、全日空、日本航空傘下の格安航空会社(LCC)ジップエア・トーキョーの3社で、定期便の座席数の半分以上を占めている。
ホッパーによると、日本への旅行を計画している米国人の92%が東京行きの便を希望しているが、羽田空港に発着できる便数は限られている。米国の航空会社に割り当てる枠の数を決定するのは日本政府だが、各航空会社は米運輸省に路線の使用権を申請する必要がある。
ユナイテッド航空とアメリカン航空は昨年、同省に米国から東京への直行便の就航を申請した。ユナイテッド航空は当初、米ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港から羽田空港への直行便の新設を望んでいたが、米グアムから東京への路線が割り当てられることになり、5月1日に就航した。同社はこのほかにも、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ホノルル、首都ワシントンなどから東京行きの便を運航している。
アメリカン航空は6月28日にニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港から東京への直行便を就航する。この新路線は同社にとって4番目の羽田直行便となる。同社はすでにダラス、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、サンフランシスコなどから東京への便を運航している。
(forbes.com 原文)