2. テクノロジーを「脇役」に位置づける
企業はテクノロジーを「主役」にしようとしてきた。しかし、すべてのテクノロジーを「脇役」に回したほうが賢明だろう。そうすればテクノロジーは、あなたの従業員の能力を代替するのではなく、高めるのに役立つはずだ。例えば、営業担当者やサービス担当者が彼らの仕事をより迅速に行えるようにするために、AIに投資するのは良い考えだ。AIが顧客の通話を「聞き取って」重要な情報を素早く抜粋したり、人間の担当者に内部情報を提供するソリューションを構築すれば役に立つだろう。
これをうまく機能させる秘訣は、意図を持って進めることだ。数々の起業家をサポートしてきたEOS(イオス)の社長兼インテグレーターであるケリー・ナイトは、意図的に人間中心のプロセスを構築することによる利点と評判を目にしてきた。「人間関係は常に第一です。私たちは、自分たちが行うあらゆることに人間味を入れたいと思っています」とナイトは説明する。「人は最も大事な時には人間的なふれあいを求めるということを、私たちは理解しています。それは永遠に変わらないと私は思います。人はますます人間的な関係性を重んじるようになるでしょう」
3. 従業員の対人関係スキルと共感力を高める
人間的なつながりを優先するようになれば、感情知能(EI)のような項目について専門家の指導が必要な社員がいることに気づくかもしれない。そこで、従業員全員の対人スキルができるだけ向上するように、社内全体のトレーニングに投資する準備をしよう。経験豊富な社員がいても、意外とその社員たちに感情知能が欠けていることに気づき、あなたは驚くかもしれない。人材サービス会社のAdeco(アデコ)による調査では、管理職の54%が、確かな対人能力を持つ従業員を見つけることは難しいと認めている。また、ほぼ同数が、人材の中に見られるもう1つの「ソフトな」格差として、「人の話を聞くスキル」を挙げている。
従業員たちの共感力を高めれば、会社の人間味を育むことができる。その過程で、副次的な利点も見えてくるだろう。それは、社内で従業員がお互いにより効果的に交流できるようになるということだ。
こんにち次々と登場してくるテクノロジーのすべてを探求するのは、非常に刺激的なことだ。しかし、あなたの会社と顧客の間にテクノロジーを挟む前に、もう一度考えてほしい。人々があなたのブランドを好きになるのを難しくしてしまうことは、絶対に避けるべきである。
(forbes.com 原文)