経営・戦略

2024.05.13 10:30

ビジネスに「人間味を失わず」テクノロジーを導入するための3つのヒント

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事業において、自動化、利便性、AIといった言葉が盛んにもてはやされる時代には、テクノロジーの活用に比重を置きたくなるかもしれない。だが、その過程で企業の「人間味」を失わないようにすることが重要だ。

人は自動化がもたらす利便性や効率性を好むかもしれないが、昔ながらの人間的な触れ合いとテクノロジーを引き換えにしたいとは思わない。人と人とのつながりは、特にビジネスにおいて、今でも強い力を持っている。AIを活用したシステムやツールだけでなく、顧客があなたのブランドの従業員と関わる機会を提供することによって、ブランドに対する信頼と支持をより容易に得ることができるのだ。

AI関連企業のCogito(コギト)による最近の調査は、デジタル時代においても、人間の担当者と連絡を取り合えることが、顧客にとってどれほど重要であるかを示している。カスタマーサポートに対する好感度について尋ねたところ、調査参加者の53%がボットよりも人間と話したいと答えた。また、人間が自分の懸念を解決してくれることで、その会社との今後の関係性がより良いものになると答えた人は32%に上った。

テクノロジーを活用したガジェットやプロセスの裏に隠れるほうが簡単なのだろうか。おそらくそうだろう。だが、そんなことをすれば組織にとって大事な差別化要因を否定することになる。それは「人間レベルのコミュニケーションが可能であること」だ。消費者が人間と関わることを困難にしている企業が多すぎる。このような人間とのコミュニケーションの欠如は摩擦を引き起こし、顧客を競合他社に向かわせることになる。

そうではなく、人間とのやりとりと自動化をよりバランスよくミックスして提供すれば、自動化されたテクノロジーにうんざりしている消費者にとって非常に魅力的に映る可能性がある。

これはハイテクな選択肢を廃止するべきだと言っているわけではない。そのまま残せばいい。しかし、決して人間が介入することの代りにはならないと知っておくべきだ。

例えば、チャットボットは比較的単純で明快な問題には役立つが、問題が複雑になるとイライラすることがある。独立型のショッピングキオスクも同じように苛立たしい思いをさせられることがあり、これはいくつかの実店舗がセルフレジを廃止しようとする理由のひとつだ。

ビジネスにおける人間味を高めるために、以下のような戦略を業務フローに取り入れてみよう。そうすれば、あなたの事業を積極的に際立たせ、より豊かな価値を顧客ベースに提供するのに役立つはずだ。

1. 人間とテクノロジーの比率が均等になるように努める

手始めに、顧客とのやり取りに依拠するすべてのプロセスを見直そう。そして、それらをテクノロジーを活用しているものと、人間的な面を持つものとに分ける。これらが均等になれば理想的だ。もしテクノロジーに頼りすぎているのであれば、そこに従業員を円滑に戻す方法を検討しよう。
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翻訳=日下部博一

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