AIソフトウェアを用いた分析
「我々は、全てがうまく機能したときに、治療的に何が起こるのか答えを出したい」とジェンセンは言う。テストが終わると、細胞は動物から取り出され、ゴルディアンの人工知能(AI)ソフトウェアを使って分析される。このソフトウェアは、新薬候補の各細胞における働きを過去の臨床データに基づいて分析し、良い候補であるかどうかを予測する。このプロセスを導入することで、動物の健康に影響を与えることなくテストを行うことができる。ゴルディアンによると、彼らはこれまでに行った複数の実験を通して、プラットフォームの有効性を実証できたという。例えば、同社は肝臓病を持つマウスに対し、50種類の遺伝子治療をテストしたが、その内16種類は既に臨床データがあった。同社のプログラムは、それら16種類の治療法のうち13種類を潜在的な治療法として正しく特定することができたという。馬の変形性関節症の治療法についても、同様の精度を示したという。
今後、ゴルディアンは薬物スクリーニング・プラットフォームを使って新たな治療法の可能性を特定し、自社で臨床試験を行うことを目指している。同社が最初にターゲットにする疾患は、脂肪肝疾患、変形性関節症、心不全だ。同社はまた、他の製薬会社と提携し、加齢に関連する疾患の治療薬開発に同社のデータを活用することも計画している。
「我々の使命は、できる限り多くの病気を治すことだ。これは、普遍的な使命だと考えている。なぜならば、誰しもが自分自身や愛する人のために、これらの病気を治療したいと考えているからだ」と、ルポートは語った。
(forbes.com 原文)