過去の研究では、33億年以上前のグリーンストーン・ベルトに見られる無秩序な岩石層は、大型隕石の衝突で形成された角礫岩だと説明していた。だが、今回の最新研究によれば、この種の岩石層の範囲と存在頻度から示唆される、初期の地球への衝突率が非現実的に高いと考えられるという。大地震に起因する地滑りによる堆積物という新たな解釈は、当時の地球に関して知られている状況により合致する。
地質学者の間では、地球のプレートテクトニクスがいつ始まったかをめぐる議論が今も続いている。不確定要素が生じる原因は、プレートテクトニクス自体の作用によって絶えず地殻がリサイクルされているため、地球の幼年期からの地質学的記録が乏しいからだ。地球誕生から最初の5億年間の記録は、ほぼ何も残っていない。
今回の新たな発見は、その他の地質学的な手がかりとともに、プレートテクトニクスが地球の歴史の極めて初期、おそらく42億年前頃にはすでに始まっていたとする説を裏付けている。
専門誌Geologyに掲載された今回の論文「Large-scale submarine landslides in the Barberton Greenstone Belt, southern Africa—Evidence for subduction and great earthquakes in the Paleoarchean」は、ここで閲覧できる。
(forbes.com 原文)