政治

2024.04.01 09:45

ロシア大統領選プーチン氏圧勝 Forbes Russiaが見た「真実の意味」

Contributor/gettyimages

誰にどう思われようが──

プーチン陣営は2004年と2018年にそれぞれ、給付金の収益化と退職年齢の引き上げという、明らかに国民に不評であろう措置を準備した。しかし、選挙期間中は、国民に不人気であろうそれらの政策については言及されなかった。 2018年と選挙後、ドミトリー・ペスコフ氏は「大統領は年金改革に関する議論に関与していない」と述べた。
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そして 2024年、ウラジーミル・プーチン大統領は投票日前から税制改革の開始を発表したが、その改革が何を意図しているかは政治に疎い者にとっても明らかであった。国家は国民や企業からより多くの資金を集めようとしていて、これは明らかに支持を得るには程遠い政策である。事実として、歴史上、国民が増税を喜んだ例はない。

しかし今回の大統領選で、新たな財政政策の発表が最終結果に悪影響を及ぼすことはなかった。これにより、プーチン政権ができることの範囲が大幅に広がる。今回の選挙が信任を問う国民投票であれば、その結果に基づき、プーチン氏はほぼすべての決定を下すことが可能となる。

そして最も重要なことは、実際の給付金廃止の結果を国民が補償しなければならなかった2005年や、最終的に大統領が年金改革の条件緩和を発表した2018年のように、政策は後退しないと思われることである。
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これまでの選挙戦において、プーチン陣営は選挙とその結果に対する外国の反応にはほとんど関心がないと強調していた。今までの選挙では、本当に関心がないのか疑問の余地があったかもしれない。

しかし、とりわけ2022年2月24日のウクライナ侵攻以降、ロシア当局は、自分たちが誰にどう思われようがまったく気にも留めていないようだ。今回の選挙も例外ではない。当局が、ロシア北極圏の刑務所内での反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の急死について、またNATOとの衝突の可能性について語った言葉は、明らかにそれを裏付けるものだ。

それ以外はいつも通りの選挙だ。そして、我々はすでにその状況を忘れ始めている。



ForbesRussia原文

Forbes Russia

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