この事業をNEDOから委託された国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、京都府にある同社の研究所敷地内にロボットスケートパークを構築した。そこには、通常のスケートパークと同様、ランプなどのスケートボード用の設備に加え、人とロボットが同時に活動するための安全設備、人とロボットの動きを計測するシステム、人の筋肉や評の機能を計測するワイヤレス計測システムなども備わっている。
そこではATRが開発したロボットを使い、京都大学、産能研と連携して「人と同程度の俊敏な身体性で人と協働作業可能なヒューマノイドロボット搭載用AI『サイボーグAI』の基本技術の開発」が行われる。具体的には、スケートボードを行う人の動作や脳波などの生体信号を収集し、ロボットに学習させるということだ。また、運動と脳活動との関連性を調べることで、ロボットの学習だけでなく、人のスポーツの熟練度を評価する目安にも利用できる可能性があるという。
12日の記者会見でATR脳情報解析研究所所長の石井信氏は、「ロボットが生活できるように人間環境を変えることは現実的ではありません」として、ロボットを人間と同じように行動できるようにすることが第一歩だと語った。
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