AI

2024.03.08 10:00

AIが生成する「ウソ」を検知、企業への被害を事前に防ぐEnkrypt AI

既存のツールが対応できない問題

レッドハットのアナリストは、最近のブログの中で次のように述べている。「Enkrypt AIは、AIのコンプライアンスやプライバシー、セキュリティに関するニーズの高まりに対応するソリューションを構築している。企業がAIによる洞察にますます依存するようになる中、AIモデルとデータの完全性、信頼性、プライバシーを確認することの重要性が増しているが、既存のソリューションでは対応しきれていない」

同社のソリューションはまだ開発の初期段階にあるが、Enkrypt はLLMの問題を10分の1に削減できることを示す研究結果を近く発表する予定だ。同社は今後、生成AIプロジェクトを現場に投入している企業とパートナーシップを締結し、製品をさらに発展させたていきたいと考えている。同社はまだ収益を上げていないが、アガルワルによると今後6カ月で年商100万ドルを達成できる見込みだという。

Enkryptと類似のソリューションの開発を目指す企業は多く存在するが、同社のアプローチは、他社に比べて幅広い生成AIの問題を解決することが可能だとアガルワルは主張する。「企業が求めているのはポイントソリューションではなく、生成AIアプリケーションを自信持って実装し、大きなビジネスチャンスをつかむことを可能にする単一のソリューションだ」と彼は語る。

投資家も、同社が優位に立つことを期待している。今回のラウンドはBoldcapが主導し、Berkeley SkyDeckやKubera VC、Arka VC、Veredas Partners、Builders Fundに加え、AIやヘルスケア、エンタープライズ業界のエンジェル投資家が参加した。

「エンタープライズセキュリティは待ったなしだ。企業による生成AIとLLMの導入が爆発的に増加する中、攻撃対象領域も劇的に増加している。Enkryptは、生成AIの制御や監視の問題点を可視化するコマンドセンターの役割を果たすことになるだろう」とBoldCapのゼネラル・パートナーのサティア・ネロール・サンパット(Sathya Nellore Sampat)は語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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