AI

2024.03.04 10:30

「最も必要とする企業の役に立たない?」人工知能7つのパラドックス

5. AIはそれを最も必要としている企業の役には立たないかもしれない

世の中には、最新で最高のテクノロジーを導入し、ソリューションや関連コンサルティングに多額の資金を投じれば、それで一夜にして奇跡的な成長を遂げ、顧客を満足させられる! と思い込む傾向がある。本来ならAIの恩恵を最も受けられるはずの、動きが遅く非効率な組織は、生産的なやり方でAIを受け入れることはできない。AIなしでも成功するような前向きな文化を持つ組織こそ、AIの最大の推進者なのだ。

6. AIは膨大なデータセットを必要とするが、データ管理を楽にする

AIは最高品質のデータを必要とする。AIはより高いデータ品質を保証することができる。AIはデータリソースを大量に消費するが、アナリティクス主導のシステムに必要なデータを特定し、準備するのに役立つ。

7. AIは驚異的な知性をもたらすが、実に間抜けだ

AIは量子物理学の問題を解けるかもしれないが、最も単純なタスクを学ぶことはできない。これは、カーネギーメロン大学のハンス・ピーター・モラベックらが提唱した「モラベックのパラドックス」という概念だ。彼は「コンピュータに知能テストやチェッカーで大人並みの性能を発揮させるのは比較的簡単だが、知覚や移動に関して1歳児並みの能力を持たせるのは難しいか不可能である」と指摘した。

AIは、多くのビジネス上の問題や機会にとって極めて有望な技術だ。だが、そのトレードオフは興味深く、今後しばらくの間、私たちを当惑させることになるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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