宇宙

2024.01.29 16:00

欠けていくウルフムーン、アンドロメダ銀河の観測にも最適な今週の夜空

アンドロメダ銀河、M31(Getty Images)

星空観賞は1年中いつでもできるが、晴れた空が必要だ。光害を避けることも大切だが、月の満ち欠けの方がずっと重要だ。何よりも避けるべきなのは、夜空を白ませる満月だ。満月の前の週も注意が必要だ。最もよいのが下弦から新月までの間で、真夜中になるまで月の光がない。月のない晴れた空では何千個もの星々や天の川、流星、人工衛星などを肉眼で見ることができる。

今週はまさしくそのタイミングだ。2月3日土曜日に月は下弦を迎え(月は深夜に昇り昼間に沈む)、冬の星と星座がよく見える。暗くなったらぜひ外へ出て、南東の夜空でオリオン座、おうし座、ぎょしゃ座を見つけよう。太陽系が存在する天の川銀河に最も近い銀河であるアンドロメダを見るのにもよい週だ。

今週の星空観賞と天文について知っておくべきことすべてを以下に記す。

2月2日金曜日:月とスピカ

日の出前の南の空で、輝面比61%の欠けていく月が、おとめ座で最も明るい星であるスピカに接近する。

2月3日土曜日:下弦の月とグラウンドホッグデー

下弦の月を見る人はほとんどいない。なぜなら、真夜中を過ぎてから昇るためだ。しかし見る価値はある。月面の明るい部分と暗い部分を分けるターミネーター(明暗境界線)にかかる影のいつもとは違う様子を見ることができる。

細かい話だが、今週の下弦の月は、今年最も長い月相の終わりを示す。Timeanddateによれば、1月26日の満月からこの日の下弦までは8.225日で、2024年で最も長い。

米国時間2月2日は、春の訪れを予想する「グラウンドホッグデー」でもあり、12月の夏至と3月の春分のちょうど真ん中に当たる(クロスクォーターデーとも呼ばれる。日本でいう節分)。

今月の星座:おうし座

夕方、オリオン座の右上を南東方向に見ていくと、比較的まばらな星々のグループがある。おうし座だ。明るいオレンジ色の星であるアルデバランを探せばすぐに見つかるだろう。おうし座の中には、7つの明るい星からなる美しい散開星団プレアデス星団(すばる)もある。おうし座の右には木星が見える。

今週の天体:アンドロメダ銀河

暗くなった後に北東を見ると、W字型のカシオペア座がある。その南東にあるペガスス座の「大四辺形」を見つけるには、Wの右側のVを使う。Vの先が指している方向に、大四辺形の一角をなすアルフェラッツがある。アンドロメダ銀河(M31)は、カシオペアとアルフェラッツの真ん中あたりに位置している。双眼鏡をのぞくと、ぼんやりとした光のかたまりのように見える。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事