キャリア

2023.12.05 15:00

キャリアチェンジした「新しい自分」を夢見る人へのアドバイス

日下部博一
2120

リサーチや人脈を通じて情報収集する

色々な業界や職務をあれこれ吟味し、どんなチャンスがあるのか突き止めよう。自分が定めた目標に合致しそうな企業や業界を見極めよう。

仕事の人脈を駆使して、関心のあるセクターで働く人に連絡をとり、その分野で働くことに関して情報を収集しよう。メンターやコーチ、率直に意見してくれる人に相談し、フィードバックや建設的批判、アドバイスをもらったり、指南を仰いだりしよう。

希望するキャリアに必要なスキルや資格を調べよう。新しい分野への参入にあたり、大学に戻ったり、高額なコースを長期にわたって受講したりといった、乗り越えるべき大きな壁はあるだろうか。金銭面への影響はあるだろうか。

キャリアチェンジには金銭的な負担がつきものであり、経済面を考慮する必要がある。新しい仕事に就いて再出発するまでのあいだ、十分生活していけるくらいの蓄えはあるだろうか。

説得力のある自己アピールを、新たに考え出す必要もある。転職先でも使えるスキルを前面に押し出して、新しい職務でもそれを役立てられることを、採用担当者に納得してもらわなくてはならない。履歴書やLinkedInプロフィール、ソーシャルメディアの取り組みなどを再構築し、その新分野でうまくやっていけそうなスキルや特性をもっていることを示そう。

キャリアチェンジのハードル克服には時間がかかる

キャリアチェンジは、そう簡単なものではないことを覚悟してほしい。安定した仕事やキャリアを諦める必要があるかもしれない。現在のアイデンティティは現職の地位と結びついている可能性があり、それに関連した社会的地位を失うことになるだろう。

家族や友人、同僚は、キャリアチェンジというあなたの決断に疑問をもつかもしれない。新しいことに挑戦してキャリア上のリスクを負うことを心配されたり、いまの仕事から逃げようとしているのではないかと、思われることもあるかもしれない。

行動計画を立てよう。新しい仕事やキャリアを見つけてスタートさせるための自己改革には、どのくらいの時間がかかるか、おおまかに把握する必要がある。

性急な思い切った行動は避けるように熟慮しよう。別のことにいきなり飛び込んだりせず、時間をかけてじっくり検討を重ね、賢明な思慮深い決断を下すようにしよう。計画も見通しもないまま、いまの仕事を辞めてはいけない。万が一の備えがないならなおさらだ。

自己分析しよう。大きなキャリアチェンジは容易なことではない。とりわけ、厳しい経済状況下では、新しい仕事を見つけるのは困難だ。求人に対して数多くの候補者がやってくると、採用担当者は、オープンなものの見方ができなくなる。企業が求めるのは、募集する職務内容にぴったり合ったスキルや経験を持つ人材だけとなる。つまり、まったく新しいことに挑戦しようとする人間は、不利な立場に立たされる。

エゴはひとまず忘れよう。新たな職に就くには、インターンから始めたり、最下位の職位からスタートしたりしなければならない場合もあるからだ。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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