宇宙

2023.12.04 17:30

三日月がスピカ、金星と接近する今週の夜空

三日月と金星がアメリカ国旗の向こうに見える(Gary Hershorn/Getty Images)

三日月と金星がアメリカ国旗の向こうに見える(Gary Hershorn/Getty Images)

「ビーバームーン」満月から1週間が過ぎ、夜空が再び暗くなってきた。月は12月5日火曜日に下弦を迎え、今週はこの日以降、深夜を過ぎてから月が昇る。
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暗くて月のない夜空は星空鑑賞に理想的だ。さらに今週は、いくつかの惑星を見るにも良い機会だ。最も美しいのは、三日月が金星のすぐ近くに現れるタイミングだが、それは日の出前の光景となる。多くの人にとってより見やすいのは、ふだんあまり見ることのない水星だろう。出ている時間が短いので急ぐ必要はあるが、夕暮れ時のこととなる。

今週の星空鑑賞と夜空について知っておくべきことを以下に述べる。

12月5日火曜日:2023年で最も明るい下弦の月

この日、地球の衛星は下弦すなわち「半月」になり、深夜過ぎに昇って10夜にわたる暗く月のない夜空の先陣を切る。しかし、この下弦の月には1つ特別なことがある。半月はいつも50%よりわずかに多く輝いているが、今月の下弦の月は2023年で最も明るいとTimeanddate.comはいう。

12月6~8日水~金曜日:水星が夜空で一番高く昇る

この日、太陽系で最も小さい惑星が、夜空で最も高くまで到達する。見つけるには(双眼鏡を使って)日没から約30分後に南西の地平線の上約10度のあたりを見るとよい。ただし急げ! 時間は20分間ほどしかない。

12月8日金曜日未明:三日月がスピカ、金星と接近

金曜日の日の出前に南東を見ると、26%で輝く美しい三日月が金星とともに見える。両者の間には、おとめ座の明るい星であるスピカもいる。月と金星が、東のうしかい座の明るい星アルクトゥールスとともに三角形を形成する。

この三日月で「地球照」を見よう。太陽光が地球の氷冠や雲に反射して月面を照らし、月の暗い側がうっすらと見える現象だ。

12月9日土曜日未明:三日月とスピカが大接近

前日に続いて早起きして月とスピカを見よう。欠けていく三日月とスピカはさらに接近し、金星も近くで明るく輝いている。この日の三日月でも「地球照」が見られるだろう。

12月10日日曜日未明:三日月と金星

この日も早起きすれば、今週一番といえる光景を見ることができる。わずか11%だけ輝く細い三日月と明るい金星が視野角7度以内に見える。

星空鑑賞のヒント:スタートレイル写真を撮影しよう

長時間露光で星々の光の軌跡を捕らえるスタートレイル写真は、地球が回転しているとわかるものだ。その夜空に輝く円周の写真は驚くほど簡単に撮影できるが、昔ながらの円周パターンを作るためにはカメラを北に向ける必要がある。専用のスタートレイルモードがあるスマートフォンアプリも多く、スマホを数時間静止させておく三脚があればよい。
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しかし最良の方法は、ミラーレスあるいは一眼レフカメラを三脚に載せてマニュアルモードで撮影するの方法だ。F 2.8程度の広角レンズで、シャッター速度を30秒、ISO感度を800から1600に設定し、気に入った画像が撮れるまでテストしよう。前景になにかおもしろいものが写っているとなおよい。

次に、インターバロメーター(インターバルタイマー)かシャッターレリーズを使ってほとんど同じ画像を何百枚も撮る。150枚ほどあればよいが、400枚ならさらに驚くほど美しくなる。撮り終わったら、すべての画像を画像処理ソフトのStarStaXにドラッグ・アンド・ドロップすれば、美しいスタートレイル画像が合成されたJPEGファイルができ上がる。

Shutterstock.com

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forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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