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2023.11.01 14:00

英「AI安全サミット」にイーロン・マスクやOpenAI創業者らが出席へ

ミルトン・キーンズのブレッチリー・パーク(AmbrosiniV / Shutterstock.com)

ミルトン・キーンズのブレッチリー・パーク(AmbrosiniV / Shutterstock.com)

英政府は現地時間11月1日から2日間の日程で、各国の政府やハイテク業界、学術分野のリーダーらを招き、人工知能(AI)がもたらす恩恵とリスクを議論する「AI安全サミット」を開催する。

イーロン・マスクも出席予定で、2日のサミットの終了後にX(旧ツイッター)でスナク英首相とのライブ対談を主催する予定とされている。

マスクは、世界トップクラスのAI企業のトップらとともに参加予定で、Google DeepMind(グーグル・ディープマインド)のデミス・ハサビスや、OpenAIを率いるサム・アルトマン、Anthropic(アンソロピック)のダリオ・アモデイ、さらにPalantir(パランティア)のアレックス・カープ、Cohere(コヒア)のエイダン・ゴメス、Stability AI(スタビリティAI)のエマド・モスタークなどのCEOが参加すると報じられている。

他のテック業界の大手も幹部を派遣予定で、マイクロソフトは政策責任者のブラッド・スミスを、グーグルはリサーチ/テクノロジー&ソサエティ担当の上級副社長のジェームズ・マニーカを、メタはチーフAIサイエンティストのヤン・ルカンと、元英国副首相のニック・クレッグを派遣する。

学術界からは、AI研究の第1人者として知られるトロント大学のジェフリー・ヒントン教授や、モントリオール学習アルゴリズム研究所(MILA)のヨシュア・ベンジオ教授、カリフォルニア大学バークレー校のスチュアート・ラッセル教授らの出席が報じられている。

サミットは、アラン・チューリングを含む英国の暗号解読者たちがナチスの暗号解読に貢献した場所であるミルトン・キーンズのブレッチリー・パークで開催される。

スナク首相は、このサミットがAIの未来とその規制についての世界的な対話の始まりになることを期待していると述べた。その焦点は、現在すでに起こっているリスクよりも、AIがもたらす終末的なリスクに向けられている模様で、首相はこのサミットを定期的なものにすることを望んでいる。一方、英政府関係者は、AIのリスクを軽減するための政策的コミットメントや共同声明への署名を確保することを期待しているという。

政治的指導者としては、イタリアのメローニ首相や、欧州連合のフォンデアライエン欧州委員長、国連のアントニオ・グテーレス書記長が出席予定とされている。中国、カナダ、フランス、ドイツは政府の高官を派遣予定という。

スナク首相が中国を招待したことは、英国の保守党議員の間で特に物議を醸している。しかし、首相官邸はこの批判をはねつけ、AI分野のリーダーの1つである中国を招待するという決定は正しいと主張した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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