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2023.11.01 10:30

アップル、M3チップ搭載のMacBook ProとiMacを発表

安井克至

Apple

アップルの最新のスペシャルイベントとして、録画された基調講演(日本時間10月31日午前9時開始)が公開されたが、そこには強い勢いが感じられた。2年以上ぶりとなる新型iMacや、MacBook Proの見事な新色だけでなく、アップルは同社初の試みとして、新しいハードウェアを駆動するチップを1つだけでなく3つも公開したのだ。

また今回の基調講演では、ノートパソコンの1台が引退している。

アップルM3チップ

新しいチップはM3、M3 Pro、M3 Maxだ。M2プロセッサーの発表が16カ月前となる昨年6月であるのに対し、M2 ProとM2 Maxが発表されたのはわずか9カ月前だ。まさに勢いがある。

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先週、Qualcomm(クアルコム)はアップルのM2 Maxを凌駕する、超高速Snapdragon(スナップドラゴン)プロセッサーを発表した。これまでのところ明らかにされている情報では、M3がどれだけ速くなるかはわからないが、この発表タイミングは注目に値する。米国時間10月24日に発表されたSnapdragon X Elite(エックスエリート)チップがコンピュータに搭載されるのは2024年半ばだが、アップルの新チップを搭載したハードウェアはすぐに注文が可能で、来週から出荷される。

この新しいチップは、業界初の3ナノメートルプロセスで製造されたプロセッサーだ。つまり、人間の髪の毛の太さに200万個のトランジスターを詰め込むことができるという。こうしたより多くのトランジスターはすべて、高速化と電力効率の向上をもたらす。

同様に重要なのは、アップルがこの3つのチップを「M3ファミリー」と呼ぶことからわかるように、次世代GPU(グラフィックスプロセッサー)が搭載されていることだ。実際、アップルは、Appleシリコンに搭載されてきたグラフィックスアーキテクチャの中で、これまでで最大の飛躍だと主張する。

また、Mac用の最初のAppleシリコンであるM1プロセッサーは最大16GBのRAMでしか動作しなかったが、今回の最新のチップは128GBのユニファイドメモリをサポートするようになった。
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翻訳=酒匂寛

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