幸いなことに、今週の夜空には他にも見るべきもの、学ぶべきことがある。
10月24日火曜日:月と土星が接近
24日火曜日の夕方から翌日未明にかけて、上弦を過ぎた輝面比75%の月が土星のすぐ近くを通過する。土星の2023年で一番の見ごろは過ぎたが、小型望遠鏡があれば、いっそう美しい姿を見ることができる。日没後に観察してみよう。10月29日日曜日:部分月食と木星
この日、満月が地球の影に入り、部分月食が起きる。ただし、先日の金環食とは異なり、この月食がよく見えるのは欧州、アフリカなどでだが、北米で満月が昇る頃には、すでに地球の影から外れている(訳注:日本では29日午前4時34分過ぎから月が欠け始め、5時53分頃に終わる)。それでも、昇ってくる満月は常に見る価値があり、しかも、おまけとして木星が満月のすぐ近くに見える。
今週の星空鑑賞のヒント:月の秤動
月は自転が公転と同期している(潮汐ロックと呼ばれる)ため、常に同じ面を地球に向けている。しかし、実は月はもがいている。地球を公転している間に、秤動と呼ばれる振動を起こし、1年の間に月面の計約59%を露呈する。下の動画は、NASAのゴダード宇宙飛行センターが作ったアニメーションで、秤動の様子を表すとともに、クレーターや溶岩の海、さらには1960年代と70年代にアポロ計画でNASAが着陸した場所も示している。今週の天体:アンドロメダ銀河
肉眼で見える最も遠い天体、約250万光年先にあるアンドロメダ銀河(M31とも呼ばれる)は、約1兆個の恒星を擁し、天の川銀河近傍で最も大きい銀河だ。どんな双眼鏡でもいいので、日没後の北東の空高くを観察して、その明るいコアを見つけてみよう。忍耐強くあれば、必ず見つかる!(forbes.com 原文)