アクティビジョンは提出文書で、買収計画が英国の競争・市場庁によって承認されたと説明。同庁は承認の理由について、マイクロソフトがクラウドゲーム分野における競争に関する同庁の懸念に対処したと説明した。
マイクロソフトのゲーム部門を率いるフィル・スペンサーは、欧州連合(EU)欧州委員会と交わした約束通り、欧州の消費者は今後、アクティビジョンのゲームをクラウド経由でストリーミングで遊べるようになると述べた。
マイクロソフトはアクティビジョン買収により、ゲーム事業の売上高でテンセントとソニーに次ぎ世界3位の企業となる。
ゲーム業界史上最大となるこの買収計画については、米国と英国の規制当局が懸念を示し、審査を行っていた。ソニーは、買収によってPlayStationのユーザーがアクティビジョンの「Call of Duty」などの人気ゲームをプレイできなくなる可能性があると警告。マイクロソフトはその後、今後10年間にわたり「Call of Duty」の新作をPS向けにも販売することを確約する契約をソニーに提示した。
カリフォルニア州の裁判所は7月、マイクロソフトのアクティビジョン買収を認める判決を下した。欧州委員会も、マイクロソフトがアクティビジョンのゲームを他のクラウドサービスでも遊べるようにすることに同意したことを受け、買収を承認していた。
マイクロソフトは、2020年にゲーム大手ベセスダ・ソフトワークスを所有するゼニマックス・メディアを75億ドルで、2016年にはリンクトインを262億ドルで買収している。そのほかのゲーム会社買収としては、「HALO」を開発したバンジーの買収(2000年)や、「バンジョーとカズーイの大冒険」を開発したレアの買収(2002年)などがある。(編集注:バンジーはその後、再び独立し、2022年にソニーにより買収されている)
(forbes.com 原文)