欧州

2023.09.29 10:30

樹齢200年の「ロビン・フッドの木」切り倒される 英警察、16歳少年を拘束

切り倒された「シカモア・ギャップの木」(Photo by Jeff J Mitchell/Getty Images)

英国の世界遺産「ハドリアヌスの長城」のそばに立っていた樹齢200年近くの木が、何者かに切り倒された。この木は、1991年の映画『ロビン・フッド』にも登場した名木。警察は「意図的な破壊行為」の疑いで捜査を進めており、16歳の少年の身柄を拘束した。

英イングランド北部ノーサンバーランドにあったこの木は「シカモア・ギャップの木」や「ロビン・フッドの木」と呼ばれていた。ノーサンバーランド国立公園管理当局によると、27日夜に何者かによって伐採されたとみられる。

地元ノーサンブリア警察は28日「意図的な破壊行為」の疑いで捜査を開始したと発表。事件に関連して16歳の少年を拘束したことを明らかにした。少年は捜査への協力のために拘束下に置かれているが、正式な容疑はかけられていないという。

国立公園管理局は、当局による捜査と現場の安全確保が完了するまで、人々に現地を訪れないよう呼びかけている。
切り倒される前の「シカモア・ギャップの木」(Shutterstock.com)

切り倒される前の「シカモア・ギャップの木」(Shutterstock.com)


シカモア・ギャップの木は、ノーサンバーランド国立公園当局と英慈善団体ナショナル・トラストが共同で管理。ハドリアヌスの長城沿いの2つの丘の間にあり、同公園当局によると「最も写真に撮られる場所」となっていた。ABCニュースによると、正確な樹齢は不明だが、200年弱から300年の間と推定される。『ロビン・フッド』などの映画やテレビドラマの他、カナダ人歌手ブライアン・アダムスの曲『アイ・ドゥ・イット・フォー・ユー』のミュージックビデオにも登場した。

英慈善団体ナショナル・トラストの幹部は「象徴的な」木が伐採されたことに同団体は「ショックを受け、悲しんでいる」と表明。「この木は、200年近くにわたって重要かつ象徴的な存在となっており、地元やここを訪れた人々にとって大きな意味を持つ」と述べた。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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