ヘルスケア

2023.09.24 15:00

後期認知症で離婚の可能性低下 米研究結果

遠藤宗生
この研究結果は、医療関係者が高齢の患者の攻撃性や焦燥性興奮、うつ状態、多幸などの症状の治療に重点を置く必要性を改めて浮き彫りにしている。それにより、患者だけでなくパートナーや家族の生活の質(QOL)の向上につながり、それは社会にも良い影響を与えることになるためだ。

研究チームは、高齢者のメンタルヘルスの問題に対応する労働力の需要が高まる一方で、人手は大幅に不足していると指摘。認知症患者が示す症状にはそれぞれに対する効果的な行動療法があり、それらは対人関係の改善にも効果的であることを示す証拠が得られていると述べている。

NIAは、攻撃性に対処する方法として、同じ場所で同じ時間に食事を取り、入浴し、睡眠を取るなど、毎日の生活習慣を維持することを挙げている。そのほか、心が安らぐ音楽をかける、散歩をする、騒音を減らす、周囲に物を散乱させない、といったことも有効かもしれない。

世界保健機関(WHO)によると、世界全体の認知症患者は5500万人を超えており、うち60%以上が低・中所得国に居住している。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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