グーグルの独禁法訴訟の審理開始、司法省が「証拠隠滅」を非難

Photo by Chesnot/Getty Images

ここ数十年で最も重要とされるハイテク分野の独占禁止法(反トラスト法)の裁判の審理が9月12日、ついに始まった。米司法省反トラスト局は、グーグルが市場支配力やブラウザ関連の独占契約を利用して、競合企業を違法に締め出してきたと主張している。

一方、グーグルは、これらの契約を勝ち取ったのは検索エンジンの質の高さによるものだと主張した。

同社がアップルやサムスンらと結んだ契約は、グーグル検索をあらかじめ選択されたオプションやデフォルトに設定させている。これらの契約の中で最も注目すべきは、アップルとの数十億ドル規模とされる契約であり、正確な金額は不明だが、司法省は年間100億ドル(約1兆4700億円)以上だと主張した。

「グーグルは10年以上にわたって違法に独占を維持してきた」と司法省の弁護士のケネス・ディンツァーは主張した。彼は、グーグルはその支配力ゆえにプライバシーに関する批判を無視し、人工知能(AI)などのイノベーションを停滞させたと付け加えた。政府はまた、グーグルの契約は、アップルが独自の検索エンジンを進化させる能力を損ない、消費者に不利益をもたらしたと主張している。

一方グーグルは、デフォルトへの指定が競合の事業を妨げないと主張した。グーグルの代理人を務めるジョン・シュミットレイン弁護士は、マイクロソフトは自社の検索エンジンのBingをPCのデフォルトとしているが、消費者はグーグルのプロダクトが優れているが故にグーグルに乗り換えていると指摘した。彼はまた、グーグルの契約がマイクロソフトの競争力を奪わず、Bingに害を与えていないと主張している。

「マイクロソフトは、グーグルに匹敵するような投資や技術革新に失敗している」とシュミットレイン弁護士は指摘した。

この裁判は、1990年代後半に司法省と複数の州がマイクロソフトを相手取って起こした裁判以降で、最も重要な独禁法の裁判といえる。この裁判で米政府は、WndowsがPCソフト市場を独占していると訴えたが、最終的に両者は2001年に和解した。
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編集=上田裕資

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