ツイッターを運営する企業「Xコーポレーション」の会長であるマスクは24日夜のツイートで、ツイッターの買収は「言論の自由を確保するためであり、万能アプリのXを加速させるためでもある」と説明。今回のブランド再構築は「名前を変えただけで、やっていることは同じ企業」とは違うと述べた。
ツイッターという名前は「140文字のメッセージが鳥のさえずりのように行き交うだけだった時代」には意味があったが、現在のサイトはそれとは大きく異なっており、ユーザーは「数時間の動画を含むほぼあらゆるもの」を投稿できるようになったと指摘。今後数カ月のうちに「包括的なコミュニケーションと、人々の金融世界全体を統括する機能」を追加すると述べた。マスクは以前にも、ツイッターを金融サービス分野に拡大する意向を示していた。
マスクは「この文脈では、ツイッターという名前はもう意味をなさない。だからわれわれは鳥に別れを告げなければならない」と締めくくった。マスクが22日夜に突然発表した名称変更の意図を詳しく説明したのは、このツイートが初めて。
リンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)は23日、ツイッターの機能刷新について漠然とした概要を説明。Xは「オーディオ、ビデオ、メッセージ、決済/銀行業務を中心」とし、人工知能(AI)を搭載したものになると述べていた。
ただ、一部の人々は、認知度が非常に高く確固たる地位を確立しているツイッターというブランド名を捨てることに対し困惑を表明したり、名称変更後もこのアプリを「ツイッター」と呼び続けると宣言したりしている。広告主からは、名称変更によるユーザー離れや、突然の変更によって既存の広告活動に混乱が生じる可能性を懸念する声も上がっている。
今回のブランド再構築は23日に始まり、24日からはツイッターのシンボルだった青い鳥のロゴが消え始めた。サイトの「about us」ページには今もツイッターという名称が表示されているなど、移行はまだ完了していない。
(forbes.com 原文)