02 海水のCO2濃度調節
サンゴはさまざまな色をしているが、これは体内に共生している「褐虫藻」という植物プランクトンの色で、水温上昇などにより褐虫藻がいなくなると白化する。褐虫藻は、サンゴ礁からCO2を受け取って光合成をおこない、作り出したエネルギーをサンゴ礁に与えている。
サンゴ礁がCO2を吸収して固定化することで、海水のCO2濃度を調節しているのだ。
03 自然の防波堤
オーストラリア北東岸に広がる世界最大のサンゴ礁地帯「グレートバリアリーフ」に代表されるバリアリーフでは、海岸線がサンゴ礁に取り囲まれていることで、津波や台風などの高波を防ぎ、地域の人々を守っている。
22万人以上が亡くなった2004年のスマトラ島沖地震でも、サンゴ礁に囲まれているリゾート地では被害が少なかったといわれている。
私たちにできること
有害物質を含む日焼け止めの使用をやめる、ノンナノサイズの粒子を使っているものを選ぶ、すぐに海に流れ出るスプレータイプの日焼け止めを控えるなど、私たちにできることはたくさんある。これからのシーズン、海へ行く機会も増えると思うので、サンゴにやさしい日焼け止めを使うようにしよう。
【参考】
・NATIONAL GEOGRAPHIC
https://www.nationalgeographic.com/travel/article/sunscreen-destroying-coral-reefs-alternatives-travel-spd
・農林水産省
https://www.jfa.maff.go.jp/j/seibi/attach/pdf/sango_tebiki_h21_03-1.pdf
※この記事は、2022年5月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。