消費者は「健康」と「コスト削減」に関する持続可能性アピールに強く反応

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マーケティングや広告でサステナビリティについてあまりに抽象的な主張をする企業は、より個人的なアプローチを選んだ方が得策かもしれない。そして、健康増進やコスト節減に関するメッセージは効果的である傾向がある。

これは、ニューヨーク大学スターン・センター・サスティナブル・ビジネス(CSB)エデルマンが実施した、アパレルからテクノロジーまで、世界的な9大ブランドが主張するサステナビリティに対する消費者の反応に関する最近の調査から明らかになった教訓の一部である。CSBの上級研究員であるランディ・クロンタル=サッコは「購買意欲を高めるような持続可能性の伝え方に関するデータはほとんどありません」という。

2700人の消費者を対象にしたこの調査の焦点は大手ブランドであったが、この調査結果は、小規模でインパクトのある企業にも大きな示唆を与えている。「消費者がどのような反応を示すかについて決めつけることはできません」とクロンタル=サッコはいう。

3つの重要な教訓

研究者たちは「カテゴリーに関する主張」つまり「食べ物はおいしい」といった商品の核となるセールスポイントに関連するメッセージと「オーガニック」から「遺伝子組み換えでない」といった環境・サステナビリティに関する主張を調査した。以下がそこから得られた3つの教訓だ。

サステナビリティのメッセージはコアカテゴリーの主張の「増幅」効果をもたらす

持続可能性に関する主張を加えることで、製品の訴求力と消費者規模が25%から33%増加した。

最も大きな影響を与えた主張は、消費者の日常生活に役立つというものだった

クロンタル=サッコによれば、これは特に重要なことだという。マーケティング担当者は長い間、消費者に「この商品を購入すれば地球を救うことができる」と伝えるだけで、購買意欲が高まると考えてきたからだ。しかし、そうはならなかった。「心に響く主張というのは、非常に個人的なものでした」と彼女は語る。
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翻訳=Akihito Mizukoshi

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