キャリア・教育

2023.06.26 07:15

小学生の大豆栽培プログラミング対決で見えた、子どもたちの本気度

プレスリリースより

小学3年生がレゴを使って、自分たちが考案した大豆栽培支援システムのデモンストレーションを行いました。害虫を追い払うシステムや雑草を刈り取り一箇所に集めるシステムなど、10のチームがアイデアを発表すると子どもたちは身を乗り出し、質問や助言をしたくて手を挙げる子どもたちを担任の先生が「3人まで」と制止しなければ先に進めないほどの熱中ぶりだったということです。

神奈川県相模原市では、文部科学省のGIGAスクール構想の一環として、2020年度から小中学校でのプログラミング授業を実施、2021年には全生徒にタブレットPCを配布するなど、先進的な取り組みを行っています。今回の授業に使用されたレゴは、「レゴデュケーション SPIKE」という学習システムです。マイクロコントローラー、センサー、モーターなどを備え、専用アプリでプログラムを行えば、自分で組み立てたレゴの装置やロボットをコントロールできるというものです。
「目」で虫を追っかけ羽根を回して追い払うロボット

「目」で虫を追っかけ羽根を回して追い払うロボット
光で虫を呼び寄せ退治すると同時に、鎌が回転して大豆を自動収穫するシステム

光で虫を呼び寄せ退治すると同時に、鎌が回転して大豆を自動収穫するシステム
一定の高さ以上の雑草を刈り取り、所定の場所に集めるシステム

一定の高さ以上の雑草を刈り取り、所定の場所に集めるシステム

今回実施されたのは、相模原市が普及に力を入れている地元産の大豆をテーマに、大豆栽培のアイデアを形にするプログラミング授業の発表会です。ある程度以上伸びた雑草を刈り取り所定の場所に集めるもの、光で害虫を呼び寄せて退治するもの、収穫時期を自動判別して刈り取るもの、害虫の羽音をセンサーで捕らえてモーターを回転させて追い払うものなど、とても小学3年生が作ったとは思えないような高度なシステムが並びました。

プログラミングやメカニズムを自由に開発に熱中できる環境があれば、男の子も女の子も関係なく、子どもたちは目を輝かせて熱中することを、この授業が示してくれました。自分たちで考え、試行錯誤して、形にする。その過程で子どもたちは論理的思考をはじめとする多くのことを学び、学習の意味や楽しさを知ることになります。そうしたプログラミング教育の意義が実証された形です。相模原市のプログラミング授業の取り組みには、多くの自治体から視察の依頼があるとのこと。全国に広がるといいですね。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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