先細る日本酒業界を支援
Tippsyによると、新たなツールを導入して以降、これまで脚光を浴びることがなかった小規模な酒蔵の酒の売り上げが増加しているという。売上高は昨年比で、5〜15倍になっている。このツールを完成させるにあたって、最も難しかったのは、アルゴリズムの構築だった。伊藤CEOと彼のチームは何年もかけ、日本酒のソムリエたちや蔵元から、情報を収集した。
そして、そうした苦労の甲斐は、あったと言える。日本酒造青年協議会から名誉ある「酒サムライ」の称号を授けられ、ポッドキャスト番組「サケ・レボルーション(Sake Revolution)」の共同ホストでもあるティム・サリバンは、Tippsyのこの新しいツールに感銘を受けている。
「クイズは、大きな役割を果たしていますね……20年前に初めて日本酒を試したときに、これがあればよかったのにと思います」
伊藤CEOは自社と新たなツールについて、こう語る。
「私たちの使命は、すばらしい日本酒の世界を人々に知ってもらい、大切な日本の伝統を守っていくことです。そのための最善の方法は、日本酒というこのすばらしい飲み物の最初の、驚くような一口を味わってもらうことです」
「私たちの新たなツールは、これまでになく簡単な方法で、それを実現できるものだと思っています」
1970年代にはおよそ4000あったとされる酒蔵は、大幅にその数を減らし、現在は1000程度になっている。減少の原因は、人手不足からワインをはじめとする競合製品の増加まで、さまざまだ。
(forbes.com 原文)