5月のインフレ率は市場予想の4.1%もやや下回ったが、それでもFRBが目標とする2%よりはかなり高い。3年前の2020年5月からは19%上昇している。
最も大きな押し上げ要因になったのは住居費で、次が中古車価格だった。航空運賃や家庭用品などは値下がりした。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比で0.4%上昇し、伸びは市場予想と同じだった。
米国は過去40年で最も根強いインフレに見舞われている。新型コロナウイルス禍をきっかけとしたサプライチェーン(供給網)の混乱、ロシアのウクライナ侵攻がエネルギー価格や商品価格に及ぼしている影響、住居費の高騰などが要因だ。
ただ、FRBが大幅な利上げを進めてきた結果、インフレ率は2022年6月の9.1%をピークに鈍化してきている。
FRBは13日から2日間の日程でFOMCを開く。米金利先物の値動きから政策金利を予想する「フェドウォッチ」によると、政策金利を現行の5.0〜5.25%に据え置く確率はCPI発表前の78%から96%超に跳ね上がった。実際に据え置きが決まれば、2022年1月以来となる。
(forbes.com 原文)