そうした中、学研ホールディングスのグループ会社、地球の歩き方は5月9日から15日、同社が運営する訪日外国人向け旅行情報サイト「GOOD LUCK TRIP(好運日本行)」のユーザーで海外在住の10代から60代以上の男女891名を対象に、「訪日中に困ったこと(=不便に思うこと)」について調査を実施した。
外国人旅行者が訪日中、不便に思うことの第1位は、「Wi-Fi環境」で31.5%。次いで2位「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」(20.2%)、3位「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」(17.5%)、4位「公共交通の利用」、5位「ゴミ箱の少なさ」という結果に。上位には言語の違いによるものが目立った。
中でも、外国人旅行者が施設等のスタッフとコミュニケーションを取る場面としては、例えば「飲食店の予約」が挙げられる。そこで、日本滞在時に行きたい飲食店があった場合、どのように予約するかを質問。すると、最多が事前のコミュニケーションが必要となる予約を行わず、「直接訪問」(36.7%)していることが明らかに。続いて「ネット予約」、「日本語ができる人に電話予約を依頼」の順となり、「自分自身で電話予約」をすると答えた回答者は約1割(10.5%)にとどまった。
他にも外国人旅行者が訪日中、不便に思うことについては、6位「その他決済手段(モバイルペイメント等)」、7位「クレジットカード/デビットカードの利用」となり、ショッピングなどの支払い方法に関するものが並んだほか、8位には「喫煙できる場所の少なさ・わかりにくさ」が入った。
8位の「喫煙できる場所の少なさ・わかりにくさ」については、たばこを吸う習慣がある回答者に絞ると4割超(44.3%)に上り、訪日中不便に思うことで最多の回答に。国や地域によって法規制やマナーが異なる喫煙について、不慣れな日本で戸惑っている外国人旅行者の様子が伺えた。
同社は今回の調査結果から、外国人旅行者受け入れのための環境整備が進んでいるとはいえ、まだ不十分な点があることが分かったと説明。Wi-Fi環境等インフラ面の整備や訪日層に合わせた多言語情報の発信を、あらためて見直す必要性を指摘した。
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