ビジネスパーソンが気長傾向、コロナ禍の影響か

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6月10日は、時の記念日。671年6月10日に天智天皇が漏刻(水時計)を設置し、初めて人々に時を知らせたという「日本書紀」の記載が由来で、1920年に制定された。

シチズン時計はそんな時の記念日を前に、20代〜50代の全国に住むビジネスパーソン400人を対象に「待ち時間」についての調査を実施。日常生活のさまざまな場面・状況でイライラを感じるまでの限界時間を尋ねたところ、5年前(2018年)実施の調査と比べて、多くの項目でビジネスパーソンが気長の傾向にあることが分かった。

調査では、公共施設やスーパー、コンビニ、飲食店、電話、ネットショッピングなど、複数のシーンについて質問を実施した。例えば金融機関のATMを利用するための行列では、イライラを感じるまで「5分」(34.3%)が最多で、18年調査より「10分」以上の各時間が増加。 

さらにスーパーでのレジの待ち時間は、トップが「5分超」(27.8%)に。18年調査と比べて「5分」、「5分超」の割合が増え、3分までにイライラする割合が、18年調査の61.1%より10ポイント超減って、今回50%になった。 


また、ランチタイムの飲食店での空席待ちは「15分超」(41.3%)が最も多く、 その割合は18年調査から約12ポイント増加(28.8%→41.3%)。国内のネットショッピングで購入した商品が自宅に届くまでについても、結果は「7日超」が3割(30.3%)でトップだったが、同割合は2018年から倍近くに増え(16.0%→30.3%)、気長になっていることが分かった。


他にも、人気飲食店の入店行列待ちについては、1時間までが8割を占める一方で、 18年調査と比べて「15分」、「30分」が減り、「1時間」以上の各時間が増加。テーマパークの人気アトラクションの行列待ちについても、「1時間」までが7割に上ったが、18年調査と比較して「15分」、「30分」が減り、「1時間」以上の各時間が増えた。


同社はそうした変化の要因として、 コロナ禍でリモートワークの拡大などで働き方が変化したり、巣ごもり時間が増加したりしたことによって、社会活動がスローダウンしたこと。DX化が進んで待ち時間が予めわかるようになり、心の余裕が生まれたことや待ち時間を有効に使えるようになったこと。加えてスマートフォンで視聴できるコンテンツがより充実したことで、以前より待ち時間中のイライラが解消されるようになったことなどを挙げた。

プレスリリース

文 = 大柏真佑実

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