レブロンとはもはや阿吽の呼吸
オフェンスでは持ち前の運動能力で速攻を駆け上がり、レブロン・ジェームズからのアシストでダンクを決める場面があったり、八村に相手のガードが付いている場面はフィジカルの差を活かし、積極的に中に押し込むシーンも多く見られました。またスリーポイントシュートも試投回数は1回戦に比べて少なかったものの、ノーマークはほとんど決めている印象を受けました。実はスリーポイントの確率でいうと八村はプレーオフに入って平均53.3%です。これはプレーオフに出ている選手の中で上位3番目に入る好成績を記録しています。(2023年5月16日時点)
ディフェンスではマッチアップする相手がガードから、場合によってはセンターとマッチアップする幅広い起用がありました。ガードとの勝負ではカリーのシュートを外させるナイスディフェンスがあったり、センターとの勝負では高さで負けてしまう場面もあったものの、逆にリバウンドを八村が奪う場面もありました。
八村のように相手のガードからセンターまでディフェンスできる選手はレイカーズの中でも貴重です。2回戦ではいくつか課題はあったものの、次のラウンドもふまえ、監督のダービン・ハムがどこまで柔軟に対応できるかを見定めておきたいという意図を感じました。
vsナゲッツ 八村塁に求められる大きな役割
西決勝の対戦相手は今シーズンの第一シードのデンバーナゲッツ。
2年連続シーズンMVPを受賞しているニコラ・ヨキッチを中心にDF、OF共に隙の無いチームです。ヨキッチという選手を少しだけ紹介するとセンターのポジションながらアシストもガード並みに上手く、プレーオフの2回戦では平均34.5得点 13.2リバウンド 10.3アシストという驚異的な記録を残しています。
NBAの世界で平均10アシスト以上できる選手がリーグ最高のガードと評価されることも多いのでセンターでありながら、リーグ最高のガードのスキルを持つという規定外の選手です。
ヨキッチが司令塔となり、周りが連動して動き得点を簡単に重ねていきます。
レイカーズはヨキッチにいかに仕事をさせないかが非常に重要になります。ただヨキッチ以外にもナゲッツは、ディフェンスの要アーロン・ゴードンやベンチからはベテランのジェフ・グリーンなどフィジカルが強い選手が多く在籍しています。
八村がナゲッツの選手をどのように抑え切れるか、またオフェンス面では1回戦のように外からシュートを決め切れるかが非常に重要になります。またナゲッツはベンチから得点を量産できる選手が少ないため、その点でも八村がベンチから得点を重ねるかは大きな注目点です。